クスリのアオキホールディングスの株価は10月2日、前日比700円高の4411円で取引を終え、上昇率は18.9%に達した。前日に発表した2027年5月期第1四半期(6〜8月)決算で、営業利益が前年同期比16.0%増の84億円となり、市場予想を約10億円上回ったことが買いを集めた。市場が評価したのは利益の額そのものより、ドラッグストアの値下げ競争が一服したことを示す粗利益率の改善だ。
クスリのアオキ第1四半期決算の中身
第1四半期の売上高は1590億円で前年同期比13.8%増、営業利益は84億2400万円で16.0%増だった。6〜8月にドラッグストアを21店出し、5店を閉じた結果、8月20日時点の店舗数は1123店になった。同時に公表した9月の既存店売上高は前年同月比2.4%増で、3カ月連続のプラスだった。(株探ニュース)出店で売上を積み増しながら、既存店も伸びている。拡大一辺倒で既存店が細る形になっていない点は、小売株を見るうえで重要な材料だ。
市場予想を10億円上回った「粗利益率」
今回の決算では、営業利益が市場予想を10億円強上回ったとみられ、粗利益率が想定外に上昇したことでドラッグストア業界の価格競争の沈静化が意識された。(財経新聞)クスリのアオキは食品を大きく扱う大型店を増やしており、生鮮食品の扱いも強化している。食品は集客力がある一方で利幅が薄く、安売り合戦になれば利益が削られやすい。その中で粗利益率が上がったのは、値下げで客を奪い合う局面が落ち着き、売り場の組み立てで稼げるようになった表れと読める。この改善が次の四半期も続けば、食品を強化した店づくりが利益の面でも成り立つことの証明になる。
上期計画に対する進捗は平年並みを下回る
一方で、手放しで喜べる数字ばかりではない。第1四半期の経常利益は85億6000万円で17.6%増えたが、上期(6〜11月)計画の149億円に対する進捗率は57.5%で、過去5年平均の62.1%を下回った。(株探)売上高に対する営業利益率も5.2%から5.3%とほぼ横ばいだった。「予想より良かった」ことと「計画を楽に超えるペース」であることは別の話だ。株価の急騰には、前者の驚きが大きく反映されている。細かな進捗の数字まで織り込んだ反応とは言いにくい。
クスリのアオキ株主にファンドが存在感
需給面では、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントの存在がある。9月16日に提出された変更報告書によると、同社の保有割合は15.10%から16.14%に上がり、保有株数は約1543万株になった。(松井証券)物言う株主として知られるファンドが買い増しを続ける中で、会社側には利益率の改善や資本の使い方について、より具体的な説明が求められる。好決算は、その対話の材料にもなる。
クスリのアオキ株で問われるのは粗利改善の持続性
今回の上昇は、ドラッグストアが「安さで客を集め、薄い利益に耐える」段階から「売り場で稼ぐ」段階に移りつつあるという期待の表れだ。ただし、それが一時的な現象か構造的な変化かは、まだ1四半期分の数字しかない。次の焦点は、毎月公表される既存店売上高が伸び続けるか、そして上期の決算で粗利益率の改善が続いているかだ。株価がすでに大きく動いた以上、今後は期待ではなく継続した数字で判断される局面に入る。
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本記事は情報提供を目的としており、投資判断はご自身の責任で行ってください。
参照ソース(噂の出どころ)
話題株ピックアップ【昼刊】:クスリアオキ、プロクレHD、アドテスト(株探ニュース/26/10/02)
クスリのアオキ 大幅続伸、粗利益率上昇し第1四半期は市場予想上回る(財経新聞/26/10/02)
クスリのアオキホールディングス【3549】、6-8月期(1Q)経常は18%増益で着地(株探/26/10/01)
クスリアオキについて、Oasis Management Company Ltd.は保有割合が増加したと報告 [変更報告書No.7](松井証券/26/09/16)





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