史上最大級の介入から二週間、円は再び159円台へ
2026年7月30日夜、政府・日銀は円買い・ドル売りの為替介入に踏み切り、ドル円相場は一時157円台まで急騰した。市場推計では介入規模は最大およそ8兆4500億円に達した可能性があり、一日の介入としては過去最大規模とみられている。翌31日には日米協調介入も実施された。ところが8月15日時点で相場は159円台へと押し戻されている。数兆円を投じてもわずか二週間で水準が戻ったという事実こそ、為替介入の限界を映している。
「9円動いてまた戻る」を繰り返す相場
介入直後の値動きは激しかった。7月23日に一時163円台と約40年ぶりの円安を付けた相場は、8月3日には155円台まで振れ、数営業日で約9円という大きな変動を記録した。ただしその後は再び円安方向へ戻る展開が続いている。市場では「今後も小口の介入を繰り返すパターンかもしれない」との見方が広がった。(日本経済新聞) 一発の大砲では流れを変えられず、当局は小刻みな牽制に切り替えざるを得ない構図が見えてくる。
介入が効かないのは「原因」を動かせないから
そもそも円安の根っこは日米の金利差にある。米国が高い金利を維持する一方で日本の金利は低いまま据え置かれ、ドルを買って円を売る流れが構造的に続いてきた。介入はこの金利差そのものには手を触れられない。だからドルを売っても、時間が経てば再び金利差を狙った円売りが戻ってくる。専門家も「円買い介入の影響は残るが、カギはドルの動き」と、相場の主導権が米国側にあることを指摘している。(外為どっとコム) 介入は時間を買う手段ではあっても、方向を変える手段にはなりにくい。
市場が本当に待っているのは介入ではない
相場の目線はすでに介入の先へ移っている。短期金融市場では9月の利上げ確率が6割超、10月までには100%が織り込まれ、日銀がいつ動くかに関心が集中している。介入後の下落幅の半分以上を回復し、200日線を再び上回ったとの分析もあり、テクニカルにも円安地合いは崩れていない。(みんかぶFX) 米国の消費者物価が市場予想と一致した局面でも、発表直後こそ円高に振れたが「円高一巡後は反発した」との整理もある。(OANDA)
見るべきは介入の規模ではなく金利の行方
過去最大級の弾を撃っても円安に戻るのは、当局の力不足ではなく、為替介入という道具の性質だ。介入はあくまで急変を和らげる時間稼ぎであり、円安を止めるのは最終的に日米の金利差が縮むかどうかにかかる。投じた金額の大きさに一喜一憂しても相場は読めない。注目すべきは兆円単位の介入額ではなく、日銀が利上げに踏み込むタイミングと、米国の利下げがいつ本格化するかである。
参照ソース(情報の出どころ)
政府・日銀が再び円買い介入 一時157円台前半に急騰(日本経済新聞、26/07/31)
ドル/円の8月見通し「円買い介入の影響残るもカギはドルの動き」(外為どっとコム、26/08/03)
ドル円、159円台に上昇 介入後の下落幅の半分以上を回復(みんかぶFX、26/08/11)
ドル/円見通し:米CPIは市場予想と一致(OANDA、26/08/13)





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