Pixel 11 Proの「120倍ズーム」に、思わず二度見した
日本時間8月13日朝、GoogleがMade by GoogleでPixel 11シリーズを発表した。無印、Pro、Pro XL、そして折りたたみのPro Foldの4モデル構成で、発売は8月20日。新チップTensor G6を積み、AI処理は最大3.5倍高速になったという。(ファミ通.com)
いろいろ進化ポイントはあるのだけど、真っ先に目を引いたのがカメラだ。Pixel 11 Proの「超解像ズーム」が、前世代Pixel 10 Proの100倍を上回る、最大120倍に到達したというのである。(BigGo ファイナンス)120倍。スマホのカメラで、である。正直、最初に浮かんだ感想は「すごい」より「それ、誰が使うの?」だった。
その120倍、じつは光学ズームじゃない
勘違いしやすいのだけど、この120倍はレンズだけで寄っているわけではない。光学的に届く範囲を超えたところは、Tensor G6のAIが画像を補って「超解像」で作り上げている。つまり、望遠レンズの物理性能とAIの推測を合わせ技にして、数字の上での倍率をどんどん引き上げているわけだ。(価格.com)
もちろん、AI補正の精度は年々上がっていて、遠くの看板の文字を読む程度なら実用になる場面も多い。Googleはこの分野の先駆者だし、120倍という数字がまるきりのハッタリだとは言わない。ただ、100倍が120倍になったからといって、日常の写真が劇的に良くなるかというと、そこは正直あやしい。手ブレの影響も大きくなるし、そもそも120倍で撮りたい被写体が、生活のなかにどれだけあるだろう。
カメラ競争が「倍率の数字」に逃げ始めている
ここで気になるのが、スマホのカメラ競争の向かう先だ。センサーの大型化や画質の底上げは、ここ数年でほぼ出尽くした感がある。どのフラッグシップも、明るい場所ならきれいに撮れて当たり前。差がつきにくくなった。
そこで各社が飛びつきやすいのが、「◯◯倍ズーム」という分かりやすい数字だ。スペック表に大きく載せられて、店頭でも「100倍!」「120倍!」とアピールしやすい。画質そのものの違いは説明しにくいけれど、倍率なら一目で「上」だと伝わる。カメラ競争が、地道な画質改善から、倍率という見出し数字のインフレへと逃げ込んでいる——今回の120倍は、その流れを象徴しているように見える。
数字より、毎日使う画角がどれだけ良いか
誤解のないように言うと、Pixel 11 Pro自体はよく出来た端末だ。Tensor G6でアプリの起動やAI機能は速くなり、Foldは強度が3倍に上がったとされる。価格はPixel 11が13万6800円から、Proが17万4800円から、Pro XLが20万7800円からと、決して安くはないぶん中身は詰まっている。(ITmedia Mobile)
ただ、買うときに見るべきは120倍という派手な数字ではないと思う。実際にいちばん使うのは、広角と、せいぜい2〜5倍あたりの望遠だ。その日常的な画角で、どれだけ気持ちよく撮れるか。スマホ選びで効いてくるのは、たまにしか使わない最大倍率ではなく、毎日切る一枚の質のほうだ。120倍という見出しに惹かれつつも、そこは冷静に見ておきたい。
参照ソース
Google Pixel 11 シリーズ発表。AIタスクを最大3.5倍高速処理、Proは最大120倍の超解像ズーム(ファミ通.com/26/08/13)
グーグル「Pixel 11 Pro XL」の詳細が判明:120倍ズーム、Tensor G6(BigGo ファイナンス/26/08)
13万6800円からの「Pixel 11」発表 新Tensor G6でAI機能を高速処理(ITmedia Mobile/26/08/13)
Google、Tensor G6搭載の新型スマートフォン「Google Pixel 11」シリーズ(価格.com/26/08)





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