気づけば「耳をふさぐイヤホン」が少数派になっていた
数年前まで、いいワイヤレスイヤホンといえば耳栓のように耳穴に差し込んで外音を遮断するカナル型が当たり前だった。ノイズキャンセリングの効きこそが正義、みたいな空気すらあった。ところが2026年の売り場を眺めると、様子がガラッと変わっている。耳をふさがずに引っかけるイヤーカフ型やオープンイヤー型が一気に前面へ出てきて、いまや新製品ラッシュの主役はこちら側だ。遮音を突き詰めてきたはずのイヤホン市場が、真逆の「開放」へ舵を切っている。この逆転はちょっと面白い。
老舗ゼンハイザーまで「開放型」に来た
象徴的なのが、音質にうるさいオーディオ老舗ゼンハイザーの動きだ。同社は7月30日、イヤーカフ型のオープンイヤーイヤホン「ACCENTUM Clip」を発売したと伝えられている。ハイエンドのカナル型で名を上げてきたブランドが、耳をふさがないカテゴリーに本腰を入れる。これは流行への便乗というより、市場の重心が動いた証拠と読むほうが自然だ。HUAWEIの「FreeClip 2」やShokzの「OpenFit 2+」など、各社がこぞって耳を塞がないモデルを主力に据えている。(eイヤホンブログ)
「良い音で遮断」より「そこそこの音で自由」が勝った
なぜ開放型が主役を奪えたのか。答えはシンプルで、生活のスタイルに合っていたからだ。在宅とオフィスを行き来し、家事や育児やランニングをしながら音を流す。そんな「ながら聴き」が当たり前になると、周囲の音やインターホン、家族の声が聞こえないカナル型はむしろ不便になる。耳をふさがない構造は装着疲れも少なく、長時間つけっぱなしでも痛くならない。音質だけを比べればカナル型に分があっても、一日中つけていられる快適さの前では、その差は多くの人にとって決定打にならなかった。(マイベスト)
選ぶ基準が「遮音性能」から「装着時間」へ
この流れは、イヤホン選びのものさし自体が変わったことを意味している。かつては「どれだけ静かにできるか」で優劣を語っていたが、いまは「どれだけ長く、意識せずつけていられるか」が問われている。音に没入したい映画やゲームの時間にはカナル型、生活と地続きの時間にはオープンイヤー、という使い分けが定着しつつある。イヤホンに求める価値が、外界を遮断する道具から、外界とつながったまま音を足す道具へと移った。開放型の逆転劇は、その価値観の転換をそのまま映している。
参照ソース(情報の出どころ)
新製品 記事一覧(イヤホン・ヘッドホン専門店eイヤホンのブログ) 26/08





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