お金は入り続けているのに、価格が動かない

ビットコインをめぐって、教科書どおりにいかない現象が続いている。現物ビットコインETFへの資金流入は途切れず、直近では5営業日連続でプラス、週間の流入額は7億5000万ドルを突破した。牽引役はブラックロックの「IBIT」で、ある3日間に集まった6億2600万ドルのうち4億7900万ドルを一社で獲得している。(Bitcoin News/26/08) それだけの買いが入りながら、価格は素直に上を目指さない。ここに、いまの相場の難しさが凝縮されている。

移動平均線に挟まれた「膠着」の中身

足元の水準は方向感を欠く。ビットコインは8月7日時点で6万4347ドル付近にとどまり、20日移動平均線と50日移動平均線のあいだで揉み合い、200日線は大きく下回ったままだ。取引量も30日平均を割り込み、明確なトレンド転換には6万5000ドル超えのブレイクが不可欠とされる。(InteractiveCrypto/26/08) 買い手はいる。だが、上値を確信を持って買い上がる主体がいない。ETFという新しい蛇口から水は注がれているのに、別のどこかで同じだけ抜けている状態に近い。

なぜ流入が価格に直結しないのか

理由は一つではない。ひとつは、ETFへの流入と裏側での売りが相殺し合っていること。長期保有者の利益確定や、フォーク・規制をめぐる警戒からの手仕舞いが、新規の買いを打ち消す。もうひとつはマクロ環境だ。リスクオフの局面ではリスク資産全体から資金が引く。実際、米国株が上昇する一方でビットコインが弱含むなど、リスク資産の連動から外れる場面も確認されている。(Yahoo!ファイナンス(NADA NEWS)/26/08) 「ETFに入れば上がる」という単純な図式は、もう通用しない。

見るべきは流入額ではなく「誰が売っているか」

ETFの資金流入は、たしかに需要の底堅さを映す。だが価格は需要だけで決まらない。同じだけの供給——利益確定や警戒売り——が向かい合っていれば、いくら流入が続いても数字は動かない。だからこの相場で追うべきは、日々の流入額という景気のいい見出しではなく、その裏でどれだけの売りが出ているか、そしてリスク資産全体が買われる地合いにあるかどうかだ。6万5000ドルという壁を明確に抜けるまで、流入の多さは強気の根拠にはならない。数字の派手さに引きずられず、需給の両側を見る冷静さが問われている。

参照ソース(噂の出どころ)

ビットコインETFの上昇が続く中、ブラックロックの「IBIT」が4億7900万ドルを集めています(Bitcoin News・26/08)
ビットコインは64,800ドル付近で膠着、ETF資金流入と米雇用統計が示す次の展開は?(InteractiveCrypto・26/08)
8月の暗号資産市場、ポートフォリオをどう設計するか(Yahoo!ファイナンス/NADA NEWS・26/08)

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