協調介入で円高、なのに株は売られない
7月末、日米の通貨当局が円買いの協調介入に踏み切った。政府・日銀は7月30日から8月1日にかけて断続的に市場へ介入し、週明けのドル円は157円台半ばまで円高が進んだ。教科書どおりなら、円高は輸出企業の採算悪化を嫌気して日本株の重しになる場面だ。ところが7月31日の東京市場では、AI・半導体関連株が軒並み大幅高となり、ソフトバンクグループ株は一時ストップ高、アドバンテスト株も制限値幅いっぱいまで急騰した。日米のハイテク好決算を受けた急反発だったと報じられている。(Bloomberg 26/07/31)
為替の逆風より、決算の追い風が勝った。これが2026年8月相場の本質である。
8月7日、単日667社という異常値
4〜6月期の決算発表は7月下旬から本格化し、8月上旬にピークを迎える。とりわけ8月7日は単日として最多となる667社が発表を予定していると伝えられており、市場の関心はこの一日に集中している。(SBI証券 投資情報メディア 26/07/28) トヨタ自動車が8月4日、ソフトバンクグループが8月6日と、相場を動かす主役級が続く日程だ。
これだけ発表が密集すると、指数はマクロ材料より個別企業の中身で振れる。円高か円安かという一枚の物差しでは、いまの相場は説明できない。
相場の主役は「マクロ」から「個別」へ
注目すべきは、上げを主導しているのが為替に敏感な内需株ではなく、AI・半導体という特定テーマだという点だ。世界的なAI投資が続くという実需を背景に、関連銘柄には海外マネーも集まりやすい。半導体関連ではキオクシアの予想PERが日経平均を下回る割安水準にあると指摘されるなど、業績の裏づけを伴った物色になっている面もある。(SBI証券 投資情報メディア 26/06/24)
言い換えれば、円高という全体への逆風を、一部の勝ち組テーマが押し返している構図だ。相場は平均で語れなくなり、勝者と敗者の差が同じ日のなかで開いていく。
見るべきは為替ではなく決算の中身
8月の日本株は、円高という単一材料で読み解くと判断を誤る。ソフトバンクグループやアドバンテストの決算が示すAI投資の実需が続く限り、為替の逆風だけで相場全体が崩れる展開にはなりにくい。投資家が確認すべきは、ドル円のレートよりも各社が示す受注や設備投資の方向感だ。
ただし、上昇が一部テーマに偏るほど、期待に届かない決算が出たときの反動は大きくなる。667社が並ぶ決算ラッシュは、相場の主役が為替から企業業績へ入れ替わったことを映す一方で、失望が一気に広がる火種も抱えている。8月相場の勝負どころは、円の水準ではなく決算の中身にある。
参照ソース(噂の出どころ)
ソフトバンクG株などストップ高、日米好決算受けAI関連株が急反発(Bloomberg)





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