不動産経済研究所によると、8月に首都圏で発売された新築マンションの平均価格は9,770万円で、前年同月より5.4%下がった。前年割れは5か月ぶりだ。初月契約率も61.1%と、好調の目安とされる70%を下回った。ところが20階以上の超高層物件だけは契約率82.0%と、よく売れている。市場全体が冷えているのではない。売れる物件とそうでない物件の選別が進んでいる。

首都圏新築マンション8月の数字──9,770万円、5か月ぶりの下落

不動産経済研究所が9月17日に公表した8月の首都圏(1都3県)の市場動向では、発売戸数が前年同月比12.4%減の1,140戸だった。平均価格は9,770万円、㎡単価は144.4万円で、どちらも下がった。在庫は6,610戸で、3か月連続で増えている。東京23区の平均価格は1億3,821万円で、前年比0.1%増とほぼ横ばいだった。一方、神奈川県は10.6%、埼玉県は15.6%上がっている。(不動産経済研究所)

7月の首都圏平均は、23区の大規模物件の販売開始で1億6,493万円と過去最高を更新していた。8月の下落は、その反動と高額物件の供給減が重なった結果とみられる。(不動産経済研究所(7月))

タワマン(超高層)だけ契約率82%──数字が示す二極化

注目すべきは超高層物件の数字だ。8月に発売された20階以上の物件は12物件・244戸で、契約率は82.0%だった。前年同月は8物件・253戸で56.9%だったから、25ポイント以上改善している。全体の契約率61.1%との差は約21ポイントもある。

一方、都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)の平均価格は1億8,113万円で、前年同月の2億4,211万円から大きく下がった。ここからは解釈になる。都心の超高額住戸が一服し、比較的手の届く価格帯のタワーマンションに需要が集まったと読むのが自然だ。「タワマンが売れない」のではない。「価格に見合う物件しか売れない」段階に入ったといえる。

首都圏新築マンションの今後──9月は1,500戸、利上げの影響は

同研究所は、9月の発売戸数を1,500戸程度と見込んでいる。前年9月の1,908戸を2割ほど下回る水準だ。8月は東京23区と神奈川県の発売戸数が前年同月比で3割超減ったことが全体を押し下げたとのことです。(NOVAIST)

9月には日銀の追加利上げもあり、住宅ローン金利の上昇が買い手の予算を少しずつ削っていく。この状況で売れ続けるのは、駅近や再開発エリアなど「将来も売れる理由」がはっきりしたタワーマンションだけになる。平均価格が下がったからといって、全体の値下がりが始まったと考えるのは早い。これから数字に表れるのは、同じ新築でも物件ごとの差が広がっていく流れだ。

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参照ソース(噂の出どころ)

首都圏 新築分譲マンション市場動向 2026年8月(不動産経済研究所/26/09/17)

首都圏 新築分譲マンション市場動向 2026年7月(不動産経済研究所/26/08/20)

首都圏新築マンション、8月平均9770万円 5カ月ぶり前年比下落、発売戸数も12.4%減(NOVAIST/26/09/17)

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