ついに変動金利が1%を超えた
長らく「実質ゼロ金利」に守られてきた日本の住宅ローンに、はっきりとした潮目の変化が訪れた。日銀が9月17〜18日の会合で政策金利を1.25%程度へ引き上げたことを受け、住宅ローンの変動金利も1%の大台を突破した。2026年9月時点で、変動金利は年1.23%、全期間固定のフラット35は年3.46%という水準になっている。数字だけ見れば小さな動きだが、これは「変動金利は上がらない」という長年の常識が崩れた瞬間だ。(モゲチェック 26/09/18)
日本の住宅ローンは、9割が金利上昇の影響を受ける
問題は、この変化が他人事では済まない人があまりに多いことだ。住宅金融支援機構の調査によれば、住宅購入時に選んだ金利タイプは変動型が75.0%、固定期間選択型が14.9%、全期間固定型が10.1%。つまり変動型と固定期間選択型を合わせると、実におよそ9割の世帯が金利変動の影響を受けるローンを抱えている。(LIFULL HOME’S PRESS 26/09/18)
とりわけ重いのが、都心のタワーマンションなど高額物件を組んだ層だ。借入額が大きいほど、金利がわずかに動くだけで総返済額は数百万円単位で膨らむ。数千万円のペアローンで憧れの高層階を手にした共働き世帯ほど、今回の利上げの影響を正面から受け止めることになる。
それでも慌てて固定に乗り換えるのは早計だ
では今すぐ固定金利へ借り換えるべきか。ここは冷静になりたい。ある試算では、変動金利が年2.23%以上さらに上昇し、その高い状態が35年間続いて初めて、固定を選んだほうが有利になるとされる。政策金利は通常0.25%刻みで動くため、この差が埋まるにはここから9回程度の追加利上げが必要になる計算だ。(モゲチェック 26/09/18)
もちろん未来は誰にも読めない。だが「1%を超えたから怖い、すぐ固定へ」という反射的な判断は、むしろ割高な金利を長期間背負い込むリスクをはらむ。変動と固定の金利差が広がっている今こそ、目先の不安ではなく数字で損得を比べる姿勢が要る。
本当のリスクは金利ではなく「上がらない前提」の家計
今回の局面が突きつけているのは、金利の絶対水準そのものより、家計の設計思想の古さだ。これまで多くの人が「変動金利は上がらないもの」という前提で返済計画を組んできた。低金利があまりに長く続いたせいで、金利が上がる世界を想像すらしなくなっていた。その油断こそが最大のリスクである。
変動金利で借りること自体は、依然として合理的な選択肢だ。ただし条件がある。金利は上がる前提で、月々の返済に余裕を持たせ、繰り上げ返済の原資を確保しておくこと。1%超えは終わりの合図ではなく、住宅ローンを「借りたら放置」から「上昇に備えて管理する」ものへ切り替える号砲だ。タワマンを買うにせよ持ち家を守るにせよ、これからは金利を見張り続ける覚悟が、そのまま資産を守る力になる。
参照ソース(噂の出どころ)
日銀追加利上げで住宅ローンはいつ上がる?2026年の変動金利予想を解説(モゲチェック, 26/09/18)
【2026年最新】日銀利上げで住宅ローンはどうなる?変動型9割の日本を直撃する金利上昇と5つの防衛策(LIFULL HOME’S PRESS, 26/09/18)





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