日銀が10月1日に発表した9月の短観では、大企業製造業の業況判断DIがプラス24となり、6四半期連続で改善しました。一方で、大企業非製造業は5四半期ぶりに悪化し、3カ月後の見通しはすべての規模・業種で下がっています。数字の中でいちばん大きく動いたのは、中小企業が答えた「借入金利が上がった」という項目で、前回から9ポイント上昇しました。景況感は良くても、金利の負担がはっきり表れてきた短観です。
日銀短観9月の結果──大企業製造業はプラス24、予想にはわずかに届かず
大企業製造業のDIは6月調査のプラス22から2ポイント上がり、プラス24となりました。AIや半導体向けの需要が引き続き強く、中東情勢による原油高を販売価格に転嫁できたことも利益を支えたとのことです。(日本経済新聞)
市場の予想はプラス25だったため、結果は予想を1ポイント下回りました。大企業非製造業はプラス37からプラス35へ下がり、こちらも予想のプラス36に届いていません。(Myforex)
短観の先行きはすべて悪化──12月までに製造業は3ポイント低下の見通し
現状より気になるのは先行きです。12月までの見通しは、大企業製造業がプラス21、大企業非製造業がプラス30です。中堅・中小企業も、製造業・非製造業のすべてで見通しが現状を下回りました。全規模・全産業ではプラス21からプラス15へ、6ポイントの低下が見込まれています。(日本銀行)
企業は今の好調が年末まで続くとは考えていない、ということです。AI需要という追い風は強いものの、それ以外の分野には不安が残っていると読むのが自然です。
中小企業の借入金利DIが70に──数字が示す「金利の痛み」
今回、もっとも大きく動いたのは借入金利水準判断DIです。「金利が上がった」と答えた企業から「下がった」と答えた企業を引いた数字で、中小企業は61から70へ9ポイント上昇しました。12月までの見通しは74で、さらに上がると見込まれています。日銀が9月に政策金利を1.25%へ引き上げたことが、借り入れの多い中小企業から先に響いている形です。
2026年度の経常利益計画を見ても、差ははっきりしています。大企業製造業は前年度比13.6%増と大きく上方修正された一方、中小企業は製造業が3.6%減、非製造業が6.3%減の計画です。人手不足を示す雇用人員判断DIも、中小企業はマイナス42と不足感が強まりました。
想定為替レートは154.23円──短観が映す二極化
企業が2026年度の事業計画で前提にしているドル円レートは154.23円で、6月調査の152.57円から円安方向へ見直されました。円安と半導体需要の恩恵を受けやすい大企業製造業と、金利・人件費・仕入れ価格の負担を受け止める中小企業との差は、今回の短観でさらに広がっています。
今回の短観で読み取るべきなのは、全体の景況感の高さよりも、その中身の偏りです。次の利上げを考える日銀にとっても、大企業の好調さだけでなく、中小企業の金利負担がどこまで耐えられるかが判断材料になります。
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本記事は情報提供を目的としており、投資判断はご自身の責任で行ってください。
参照ソース(噂の出どころ)
短観(要旨)(2026年9月)(日本銀行/26/10/01)





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