Metaが9月23日の年次イベント「Connect」で、AIエージェント「Muse」の新機能を一気に発表した。アバターとの映像会話、Macの操作代行、専用メールアドレス、AIメガネ連携、そして大手小売との決済提携だ。注目すべきは機能の数ではなく稼ぎ方である。Museは利用料ではなく「取引の手数料」で収益を上げる設計で、無料AIの次のビジネスモデルを最初に示した存在になった。
Meta「Muse」とは何か──9月上旬に始まったばかりの個人エージェント
Museは、Metaのマルチモーダルモデル「Muse Spark」を土台にした個人向けAIエージェントだ。メールやカレンダーなど利用者のアプリやサービスとつながり、日常の用事を代わりに片付けることを目的にしている。サービス開始は9月上旬で、Connectの時点ではまだ生まれて数週間のプロダクトにすぎない。それでもザッカーバーグCEOはConnectの基調講演をMuse中心に組んだ。SNSの次に人を集める入口は、チャットではなく「頼めば動くエージェント」だとMetaが見定めた証拠だ。
Connectで発表されたMuseの新機能4つ
1つ目は、顔・体・声を持つ自分専用のアバターを作り、リアルタイムの映像で会話できる機能だ。2つ目はMacの操作代行で、デスクトップ上のアプリを動かし、離席中も作業を任せられる。3つ目はMuse専用のメールアドレスで、届いたメールを転送すれば処理を引き受ける。4つ目がAIメガネとの連携で、ウェイクワードで呼び出し、運動の指導や食事の記録、予約、買い物の手伝いをするという。ただしメガネ連携は「今後数カ月のうちに」とされており、現時点で使える機能ではないとのことです。(TechCrunch)
無料のMuseはどこで稼ぐのか──手数料モデルの意味
Metaは、Museを大量のトークンまで無料で使えるようにし、長期的には取引ごとに小さな手数料を取って利益を出す考えを示している。そのためにShopify、Stripe、Shop Pay、PayPalと組み、Best Buy、Gap、Sephora、Walmart、Wayfair、Expedia、Instacartといった小売・旅行・宅配の大手が名を連ねた。これは広告で稼いできたMetaらしい発想の転換だ。広告は「買う気にさせる」までが仕事だったが、Museは「実際に買う」ところまで踏み込み、その瞬間に課金する。月額課金を前提にしてきた他社のAIとは、収益の置き場所がまったく違う。
開発者1500件超の申請が示すMuseの勢い
外部サービスがMuseとつながるための開発者向けの仕組みには、1週間足らずで1500件を超えるコネクタの申請が集まったという。ザッカーバーグ氏は、Museが今後数年で数十億人が使う「パーソナル・スーパーインテリジェンス」に育つとの見方を語った。数字の大きさ以上に重要なのは、事業者側が「Museの中で選ばれる」ことに価値を見いだし始めた点だ。検索結果の上位を争ってきた競争が、エージェントに指名される競争へと移りつつある。
日本でMuseはいつ使えるのか──現時点で言えること
Museは米国でiOS、Android、Webから順次提供されている段階で、Metaは他の国や地域について具体的な名前も時期も示していないとされています。(Zentor)日本の利用者がすぐ触れる状況にはないが、だからこそ今のうちに見ておく価値がある。Museの本質は新機能の多さではなく、「AIは無料、買い物で回収」という収益モデルを持ち込んだことだ。この形が米国で成立すれば、チャット型AIの月額課金は唯一の正解ではなくなる。日本上陸を待つあいだに問われるのは、どのAIが賢いかではなく、どのAIに財布を預けるかという選択である。
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参照ソース(噂の出どころ)
Everything new coming to Meta’s AI agent Muse(TechCrunch・26/09/23)





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