数字の上では、まだ最高値を更新している

東京のマンション価格は、いまも記録を塗り替え続けている。首都圏の新築マンション平均価格は前年度比15.3%上昇し、5年連続で過去最高を更新した。東京23区に絞れば2026年に入って平均は1億円をゆうに超え、都心6区は1億8千万円台に達する。中古のタワーマンションに至っては、23区平均が70平米換算で2億円を突破した。(マーキュリー)。見出しだけを追えば、タワマン神話はいまだ健在に見える。

ところが、上昇の勢いは明らかに鈍っている

だが中身を見ると、様子が違う。2026年第1四半期の中古タワマンは前年比では9.9%増でも、前月比ではわずか1.3%の微増にとどまり、価格が下落した区が全体の約半数を占めた。とりわけ象徴的なのが、これまで上昇の先頭を走ってきた千代田区と港区で、2026年に入って価格が下落へ転じたことだ。最も強いはずのエリアから、先にブレーキがかかり始めている。これは無視できないサインである。

買い手が”降り始めた”サイン

理由は単純で、価格が上がりすぎたからだ。年収が同じペースで増えるわけもなく、億を超える都心タワマンに手を伸ばせる層は限られる。実際、都心の物件を売却し、より価格の見合った物件へ住み替える動きも広がっている。(NHK)。値上がりを見込んで買う投資的な需要が細れば、いちばん高い場所から順に買い手がいなくなる。都心の下落転換は、その最初の一滴と見るのが自然だろう。

神話ではなく、二極化の次の段階へ

ここで結論を急ぐなら、「タワマンはもう終わり」という単純な話ではない。供給が絞られた希少な新築や、立地の強い物件は当面底堅く推移するはずだ。崩れ始めたのは”どこでも値上がりする”という前提のほうである。これからは、資産として残る物件と、高値で買って含み損を抱える物件との差が、はっきり開いていく。最高値という見出しの裏で、市場はすでに次の段階——本当の選別局面に入っている。買うなら「上がるから」ではなく「残るから」で選ぶ時代だと、はっきり言っておきたい。

参照ソース(噂の出どころ)

中古マンション価格動向 2026年1〜3月 東京23区の価格上昇に陰り(マーキュリー/PR TIMES)

タワマン 戸建て 賃貸 注目の立地 2026年の住まいのトレンドは?(NHK)

「タワマン神話」は続くのか?——2026年・東京マンション市場の現在地(GFS)

コメントを残す

Trending