イヤホンに『ガラス』を入れるという発想
ケンウッドが、完全ワイヤレスイヤホン『GLASS Core Pro』を発売した。最大の特徴は、業界初をうたう10mmのガラス振動板だ。音を出す膜にガラスを使うという発想は耳慣れないが、ガラスは余分な残響が残りにくく、音の立ち上がりが速いという特性を持つ。本機はこのガラス振動板に、微細な構造を用いるMEMSドライバーを組み合わせた2way・バイアンプ方式を採用した。価格は税込49,940円で、出荷は6月下旬から始まっている。創業80周年の節目に投じた、技術の旗艦モデルだ。(KENWOOD ニュースリリース/26/06/11)
スペックは正面から殴りにいっている
中身は価格に見合う充実ぶりだ。再生時間はノイズキャンセリングOFF時で本体最大14.5時間、ケース込みで最大49時間。3分の充電で約50分再生できるクイック充電と、ワイヤレス充電にも対応する。通信は最新のBluetooth Ver.6.0だ。専門メディアも『業界初のガラス振動板を採用した80周年モデル』としてその挑戦を取り上げ、音の傾向に注目している。(AV Watch/26/06/11)機能面で見れば、フラッグシップ級の海外勢と真正面から張り合う構成になっている。
それでも立ちはだかる『一強』の壁
ただし、市場の現実は甘くない。国内の完全ワイヤレス市場は、いまもAirPodsがランキング上位をほぼ独占している。多くのユーザーが選ぶ理由は音質そのものよりも、iPhoneとの瞬時の連携や、複数端末をまたぐ使い勝手——つまりエコシステムだ。国産勢が音で勝負を挑んでも、この『つながりの良さ』という壁はなかなか崩れない。発売後に値下げで存在感を出す高級イヤホンが増えたのも、性能だけでは指名買いが起きにくい構造を映している。(デイリーガジェット/26/06)
『音で選ぶ人』に届けば、それでいい
GLASS Core Proが明日からランキング首位を奪う、という展開はおそらく起きない。だが、それで失敗だと切り捨てるのは早計だ。スマホ連携の便利さでAppleに勝てないなら、純粋な『音の良さ』で選ぶ層に深く刺さればいい。ガラス振動板という尖った一手は、横並びになりがちなイヤホン市場で、明確に『音で選ぶ理由』を作っている。数で頂点を取る製品ではなく、音にこだわる人の本命になる製品——国産メーカーが生き残る道は、まさにそこにある。
参照ソース(噂の出どころ)
完全ワイヤレスイヤホン GLASS Core Pro/GLASS Core を発売(KENWOOD ニュースリリース/26/06/11)
ケンウッド80周年、業界初ガラス振動板採用ワイヤレスイヤフォン GLASS Core(AV Watch/26/06/11)
ケンウッドから GLASS Core Pro 発売!業界初ガラス振動板×MEMSの80周年モデル(デイリーガジェット/26/06)





コメントを残す