5年ぶりの首位、Appleとはわずか0.2%差

米国の制裁で一度は中国市場の主役の座を追われたHuaweiが、静かに、しかし確実に返り咲いた。Counterpointの調査によれば、2026年第1四半期、Huaweiは中国スマートフォン市場でシェア約20%を握り、2020年第4四半期以来となる5年ぶりの高水準で首位に立った。出荷台数は1390万台で前年同期比7%増、2位のAppleとの差はわずか0.2%という激戦だった。(Counterpoint) 制裁で息の根を止められると見られていた企業が、最も重要な自国市場で頂点に戻った事実は重い。

復活を支えたのは「自前のチップ」

返り咲きの原動力は、独自開発のSoC「Kirin」の復権にある。アメリカの輸出規制で先端半導体の調達を断たれたHuaweiは、国内のサプライチェーンで設計と製造を内製化する道を選んだ。性能で世界最先端に並ぶわけではないが、自国で完結する供給網を築いたことが効いた。(デイリーガジェット) Mate 80シリーズの供給が回復し、春節商戦の政府補助金と販促が追い風となって、シェアを一気に押し上げた。制裁が逆説的に、Huaweiを「他社に依存しないメーカー」へと鍛え直したのである。

メモリ高騰時代に効く「国産依存」

皮肉なことに、弱みだったはずの国内依存が、いまや強みに転じている。世界的なメモリ価格の高騰がスマホの原価を押し上げる中、国内サプライヤーへの高い依存度が効果的なコスト緩衝として働いていると指摘される。海外部材の高騰に振り回される他社に対し、Huaweiは価格競争力を保ちやすい。一方で中国市場全体は1〜3月期に微減し、メモリ高騰を理由に2026年通年で10%減という厳しい予測も出ている。(36Kr Japan) 縮む市場の中で首位を取ったという点に、この復活の本当の意味がある。

「制裁で潰せる」時代の終わり

Huaweiの返り咲きが示すのは、技術覇権を握る側の想定が崩れ始めたという現実だ。先端チップへのアクセスを断てば競争から脱落する、という前提は、自国で代替供給網を組み上げる国家には通用しない。世界最高性能でなくても、自国市場で十分に戦えるレベルを内製できれば、制裁の効き目は薄れる。これはスマホに限った話ではなく、半導体を武器にした封じ込めそのものの限界を映している。Huaweiの首位奪還は一企業の復活劇にとどまらない。技術を巡る大国の駆け引きが、新しい段階に入ったことを告げる象徴だ。

参照ソース(噂の出どころ)

2026年第1四半期 中国スマートフォン市場出荷(26/05/12):Counterpoint / Huaweiが5年ぶりに中国市場シェア1位を奪還、Kirin復権が牽引(26/05/15):デイリーガジェット / 中国スマホ市場1〜3月期微減、ファーウェイが首位奪還(26/05/18):36Kr Japan

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