節目を軽々と超えた「7万円」

日経平均株価が2026年6月16日に史上初めて7万円台に乗せ、6月19日の終値は71,250円と年初来高値を更新した。数年前まで4万円台で「高すぎる」と言われていた相場が、いまや7万円を通過点のように駆け上がっている。「意外高での7万円、東京時間の強さが個別株買いを映す」と報じられた。(26/06/18 日本経済新聞)。海外市場が動かない時間帯にも上昇が続くという事実は、日本株そのものに資金が居座り始めたことを意味する。表向きの主役は、世界を席巻するAI半導体関連株である。だが、その勢いだけでこの水準を説明するのは難しい。

株高の土台は「半導体」ではなく「政治」だ

相場の本当の土台は別のところにある。「安定した政治基盤によって政策の一貫性が確保され、予算や法案が通りやすくなり、企業も投資家も将来を見通しやすくなった」ことが追い風だという。(26/06 J-MONEY Online)。2026年2月の総選挙での与党圧勝が“強い安定”をもたらし、積極財政と経済安全保障への期待が、海外勢の長年の「日本株アンダーウェイト」評価を覆した。投資家が最も嫌うのは不確実性だ。政権が腰を据えて政策を続けられるという予見可能性こそ、海外マネーが日本へ戻る最大の理由になった。AIブームはきっかけにすぎず、買いを呼び込んだのは政治の安定である。

「バブルか通過点か」で割れる見方

市場では、7万円突破を「バブル」と見るか「通過点」と見るかで評価が割れている。(26/06 楽天証券トウシル)。強気派は企業業績の拡大と財政拡張を根拠に、6万円突破はただの通過点であり7万円もまだ上値余地があると見る。一方の慎重派は、上昇が一部の値がさ主力株に偏る歪みを警戒し、相場の幅が狭いまま指数だけが膨らむ危うさを指摘する。同じ7万円という数字でも、足元を支える銘柄の薄さに目を向けるかどうかで、見える景色はまるで違う。記録更新の華やかさの裏で、相場の屋台骨はむしろ細くなっている可能性がある。

最高値でも「実感なき株高」が続くわけ

注意すべきは、指数の最高値が家計の実感とつながっていない点だ。値がさのAI関連数銘柄が指数を押し上げる構図では、多くの個人投資家が持つ内需株や中小型株は置き去りにされる。「最高値」の報道を見て慌てて買っても、上がっているのは一部の株だけ、という現実が待っている。株高の正体は、好業績と政治の安定という二本足の合わせ技だ。だが土台の一方が政治である以上、政局が揺らげば、最初に剥がれ落ちるのは7万円の上澄みである。今の高値は、飛び乗る理由ではなく「土台の脆さ」を確かめる材料として見るべきだ。記録更新の数字に煽られず、何が相場を支えているのかを冷静に見極める局面に入っている。

参照ソース(噂の出どころ)

日経平均、意外高での7万円「東京時間の強さ」が示す個別株買い(日本経済新聞)(26/06/18)
日経平均は2026年内に「7万円」へ。安定した政治基盤が株価上昇の追い風に(J-MONEY Online)(26/06)
日経平均7万円突破は「バブル」か「通過点」か?(楽天証券トウシル)(26/06)

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