4月の介入は、たった1カ月で帳消しになった

2026年4月末、政府・日銀は約2年ぶりとなる円買い介入に踏み切り、ドル円は一時155円台まで急落した。ところがその効果はひと月ともたず、6月初旬には再び160円台へ逆戻りしている。中東情勢の緊迫で「有事のドル買い」が世界的に強まり、介入で押し下げた水準をあっさり取り戻した格好だ。円相場が一時160円台をつけ、介入前の水準にほぼ戻したと報じられている。(日本経済新聞/26/05/19)

「断固たる措置」と言い続けるしかない事情

片山さつき財務相や財務官は「断固たる措置」という強い言葉で口先介入を繰り返している。それでも本格介入に踏み切れないのは、原資となる外貨準備に限りがあり、ドル高そのものが米金利と中東リスクという“外部要因”で動いているからだ。日本単独の為替介入で世界の大きな流れは変えられない——市場はそれを冷静に見透かしている。だからこそ160円を超えても、相場は介入をほとんど恐れていない。

プロの読みは「年末も円安」へ傾いた

市場の見立ても変わってきた。為替の専門家の間では円安継続を前提に介入を警戒する声が主流となり、年末のドル円見通しをむしろ円安方向へ引き上げる動きが出ている。プロ4人が円安継続と介入警戒を読み解いていると指摘されている。(外為どっとコム マネ育チャンネル/26/05/20)。利上げに動きにくい日銀と、中東リスクで底堅い米ドル。この二つが組み合わさる限り、円が反転する材料は乏しい。

「介入頼み」が通用しない相場に入った

為替は突き詰めれば二国間の金利差と世界のリスク環境で決まる。日本側がどれだけ言葉を強めても、米金利が高止まりし地政学リスクがドルを支える限り、円安の重力には逆らえない。160円という節目は、もはや「防衛ライン」ではなく単なる通過点になりつつある。投資家がいま身構えるべきは介入の有無ではない。円安が一時的な変動ではなく、構造として定着する局面に入ったという現実そのものだ。

参照ソース(情報の出どころ)

円下落、一時160円台 有事のドル買いで介入効果帳消し(日本経済新聞/26/05/19)

【2026年ドル円見通し】夏に160円再突破はあるか?4人のプロが読む円安継続と介入警戒(外為どっとコム/26/05/20)

コメントを残す

Trending