2026年FIFAワールドカップの日本代表グループF初戦は6月14日、対戦相手はFIFAランク7位のオランダ。会場はテキサス州ダラス周辺。これは日本のサッカーファンにとって、過去大会とはまったく異なる「観戦の試練」を意味している。北米開催という地の利の無さが、かつてない「深夜・早朝放送問題」を生み出している。

今回は「深夜」ではなく「翌朝5時」が現実

テキサス州ダラス周辺はCDT(中部夏時間)、日本との時差は約14時間だ。FIFAが人気マッチに設定しがちな午後2時キックオフなら日本時間は翌朝4時、午後7時なら翌朝9時になる。2022年カタール大会は時差6時間で「深夜」だったが、今回はさらに条件が厳しい。グループFの日程はオランダ戦(6月14日)・チュニジア戦(6月20日)・スウェーデン戦(6月25日)で、いずれもテキサス州での開催が見込まれる。48チーム制に拡大した今大会は試合会場が米国・カナダ・メキシコ全土に分散しており、日本代表のグループステージは特に時差の大きいエリアに集中してしまった。(FIFA公式)

それでも起きる価値がある「日本代表」の顔ぶれ

三笘薫がハムストリング負傷で欠場するのは大きな痛手だが、それでも今大会の日本代表は過去最高レベルの選手を揃えている。ラ・リーガでコパ・デル・レイ制覇に貢献した久保建英(24)、アヤックスへの移籍後に約2年ぶりの代表復帰を果たしたDF冨安健洋、そしてW杯5大会連続出場という歴史的快挙を達成した長友佑都(39)。FIFAランク18位の日本が7位オランダに挑む最難関の初戦は、朝4時に起きてでも見る価値がある一戦だ。(Al Jazeera)

DAZNとNHKが変える「見逃し視聴」の時代

今大会も日本ではNHKとテレビ朝日が地上波中継権を持ち、DAZNが全64試合を配信する。リアルタイムで起きられない層に向け、各プラットフォームは「試合終了後すぐに全試合見逃し配信」を提供する予定だ。朝7時に起きてコーヒーを飲みながら録画で見る、という新しい観戦スタイルが2026年を機に定着する可能性は高い。ただしSNSのネタバレ問題は根本的に解決しない。試合後に意図せずスコアを知ってしまわないよう、X(旧Twitter)を開かない自制力が求められる。

「48チーム制」が生む光と影

2026年大会から参加国が48に拡大したことで、グループステージの試合数が増え、開催都市が北米3カ国に広がった。東海岸のニューヨーク・ボストンでの試合なら現地夜7時=日本時間翌朝8時と比較的見やすいが、西海岸やテキサスの試合はきつい。48チーム制は大会の規模を広げる一方で、アジアのファンにとっての「視聴しやすさ」を犠牲にした側面がある。次の2030年大会はスペイン・ポルトガル・モロッコ開催が予定されており、時差が6〜8時間程度になるため、日本のファンには2026年が「最もきつい大会」になりそうだ。

早朝5時起き、あるいは帰宅後の録画視聴──どちらを選ぶにしても、「日本代表を見るための小さな犠牲」をいとわないファンが日本にはいる。それを証明してきたのがこれまでのW杯であり、2026年も変わらないはずだ。北米の夜明け前、日本では画面に向かって声を殺して応援する夏が始まる。

参照ソース

Japan | FIFA World Cup 2026™ – FIFA公式

Japan’s World Cup 2026 team preview – Al Jazeera

Japan’s Men’s National Soccer Squad for the 2026 World Cup – Nippon.com

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