ビットコインは「10万ドルの壁」を超えた後、なぜ失速したのか

2024年12月、ビットコインは史上初めて10万ドルの大台に到達し、2025年10月には12万6000ドルという過去最高値を更新した。当時の熱狂は本物だった。ところが2026年5月現在、BTC相場は8万ドル前後を推移しており、最高値から約36%下落した水準にとどまっている。10万ドル「当然」という相場観が崩れた今、何が起きているのか。(ZUU Web3)

中東情勢とリスクオフの波

直接的な要因として挙げられるのがマクロの地政学リスクだ。中東情勢の緊張が継続し、市場全体がリスクオフに傾いた結果、ビットコインを含む暗号資産も売り圧力を受けた。かつてビットコインは「デジタルゴールド」として地政学リスクに強いとされていたが、現実の相場では株式や資源市場と連動した動きを見せることが増えている。ETFを通じた機関投資家の参入が進んだことで、リスク管理の観点から他の資産クラスと同様に売られやすくなったという面もある。

「半減期サイクル」の教科書通りにはならない

2024年4月の半減期(Halving)を経てビットコインが急騰するというのは、過去3回の半減期で見られたパターンだ。しかし市場規模が拡大し、ETFという機関投資家の参入経路が整った現在、「半減期後2年以内に最高値更新」という単純な法則は崩れつつある。機関投資家は長期保有よりポートフォリオのリバランスを優先する局面もあり、相場の構造が変わっている。半減期サイクルへの過剰な期待そのものが、一種の「買われすぎ」を生み出していた可能性もある。

ETF流入と「天井感」の共存

ビットコインETFへの資金流入は2025年も継続した。しかし「資金が入り続けているのに価格が上がらない」という状況は、市場参加者の間に天井感が広がっていることを示している。長期保有者(Long-Term Holder)の一部が最高値圏で利益確定を行い、そのセルプレッシャーが新規資金の流入と相殺されている。これが8万ドル台で膠着する構造的な背景だ。(みんかぶ 暗号資産)

「第2段階」の意味するもの

10万ドルを超えた後の暗号資産市場は、かつての「マニア的な熱狂」とは異なるフェーズに入っている。機関投資家が主役になった市場では、規制動向・マクロ経済・株式市場との相関が価格を左右する。CLARITY法によるステーブルコイン規制の整備が進む一方で、税制面でも申告分離課税の議論が続く日本市場では、個人投資家の動き方も変わってきた。「暗号資産は投機から資産クラスへ」という言葉は現実になりつつあるが、それは「ゆっくり上がる」市場への転換でもある。8万ドル台の膠着は、その過渡期の姿だと見ることができる。

参照ソース

2026年5月9日のビットコイン(BTC)の価格・相場(ZUU Web3)
2026年5月10日暗号資産相場概況(みんかぶ 暗号資産)
ビットコインの今後は?2026年価格予想(CRYPTO INSIGHT)

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