2026年、東京のタワーマンション市場に微妙な変化が生まれている。マーキュリーが4月27日に発表したデータによると、2026年第1四半期(1〜3月)の東京23区の中古タワーマンション平均価格(70㎡換算)は2億747万円と前年同月比9.9%増を記録した。一方で前月比はわずか+1.3%の微増にとどまり、上昇した区(12区)に対して下落した区は11区と、約半数の区で値下がりが確認されている。「無条件に上がり続ける市場」という認識は、少なくとも都心部では修正が必要な段階に差し掛かっている。(マーキュリー・プレスリリース)
港区・千代田区で先行して下落が始まった
最も高値が続いてきた千代田区(70㎡換算3億930万円)と港区では、2026年に入り価格が下落に転じた。これは意外に映るかもしれないが、構造的には説明がつく。都心部の超高額帯では、購入できる実需層がすでに薄い。加えて2025年から1.2%前後まで上昇してきた長期金利が、一部の購入者心理に影響を与え始めた。
一方、23区全体で見ると新築分譲時からの平均価格騰落率は+117.7%と依然として高水準だ。港区では築11〜15年の物件が新築時価格の約3.3倍で取引される事例も報告されており、「好立地の中古」に対する需要は変わらず根強い。
2026年の二極化:「プレミア新築」対「優良中古」
業界では2026年の市場を「プレミア新築」と「優良中古」の二極化が進む年として見ている。新築側では建設コストの上昇が続いており、2020年比で建築費は約30%増となっている。新規供給は高価格帯が中心で、都心部の新築タワマンはさらなる価格上昇の可能性さえある。
中古側では、築10〜15年の物件が市場に戻るタイミングを迎えており、選択肢が増加する。ただし好立地・高品質な物件の価格維持は見込まれる一方、立地や管理状態が見劣りする物件との差は開く一方だ。(マイナビニュース)
港区の主要タワーマンションを見ると、六本木ヒルズレジデンスは平均平米単価688万円、パークコート赤坂ザ・タワーは600万円台前半と、物件の「格」による価格差が明確になっている。同じ港区内であっても数百万円/㎡の開きがある現実が、いかに物件選びが難しくなっているかを示す。(Dr. Asset Blog)
金利は上がっても「富裕層市場」は動じない理由
長期金利の上昇にもかかわらず、タワーマンション価格が全面的に崩れていない理由は、購入者層の変化にある。市場の中心はローン利用者ではなく、現金購入者や高所得層へシフトしている。タワマンは家賃収入・節税・相続対策という目的でも購入され続けており、海外マネーの流入も価格を下支えしている。一般的な「金利上昇=価格下落」のロジックが、このセグメントには当てはまりにくい。
東京23区のタワーマンション市場は、都心の「超プレミア」と周辺の「普通のタワー」に分断されつつある。2026年以降に物件を検討するなら、エリア・築年・管理体制・将来の需要を「個別に」精査することが、かつてないほど重要になっている。
参照ソース(噂の出どころ)
中古マンション価格動向 2026年1〜3月東京23区の価格上昇に陰り(マーキュリー・26/04/27)
タワーマンションの値段はいくらが相場?東京と大阪での平均購入費用を新築・中古で比較!(マイナビニュース・26/02/28)
2026年版【港区タワマン相場】独自データで読み解く5物件の価格帯と市場ポジション(Dr. Asset Blog・26/02/04)




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