2026年4月27日、日経平均株価の終値が初めて6万円台に乗せた。前営業日比821円18銭の上昇で、60,537円36銭と過去最高値を更新した形だ。わずか数年前まで「3万円の壁を超えられるか」と議論されていたことを思えば、隔世の感がある。なぜここまで来られたのか。そして次に何を警戒すべきか。(三井住友DSアセットマネジメント

6万円到達を支えた3つの構造変化

日本株上昇の根底にあるのは、「デフレからの脱却」と「コーポレートガバナンス革命」という2つの構造変化だ。2026年春闘では3年連続で平均賃上げ率が5%を超えており、実質賃金の上昇が個人消費を押し上げ、企業業績の改善につながる好循環が回り始めた。

企業側では2023年の東証による「資本コストや株価を意識した経営」の要請以降、PBR1倍割れ企業が大幅に減少し、自社株買いや増配が相次いでいる。プライム市場のPBR中央値は2026年現在で1.5倍まで上昇した。かつて「割安だが経営効率が悪い」とされた日本企業が、「資本効率を追求する投資対象」へと変質しつつある。

さらに2月の衆院選で自民党が単独で3分の2を超える議席を獲得し、高市早苗政権の基盤が安定した。AI・半導体・防衛・宇宙など17の戦略分野への「危機管理投資・成長投資」の具体化が、株式市場の追い風になっている。(三井住友DSアセットマネジメント

2026年度の企業業績は「2ケタ増益」の見通し

野村證券は2026年末の日経平均のメインシナリオを55,000円と予測していた(25/12時点)が、三井住友DSアセットマネジメントは2月に上方修正し、2026年末の着地水準を61,500円に引き上げた。2026年度の営業利益は前年比14.6%増と2ケタ増益が見込まれており、AI向けを含む半導体・データセンター需要の拡大と、米関税対応の進展が主な理由だ。

5月の決算発表シーズンでは、三菱商事・住友商事・伊藤忠など大手商社が相次いで増益・自社株買いを発表しており、好決算が株価を支える構図が続いている。

6万円超えの先に潜むリスク

ただし、楽観一辺倒の相場にはリスクも潜む。日銀の利上げペースが想定を超えれば、株式市場には強い下押し圧力が働く。中東情勢による原油価格上昇、AI相場の息切れリスク、米国経済の予想外のインフレ再燃も懸念材料だ。統計的に5〜6月は陽線確率が高い時期だが、夏場に向けた調整局面への備えは欠かせない。(外為どっとコム

6万円突破は通過点に過ぎないという声も出始めているが、上昇の継続には企業業績の実力と、地政学・金利・為替という外部環境が安定していることの両方が必要だ。日本株が「本当の意味で世界の投資対象として一皮むけた」と言えるかどうかは、これからの数四半期の結果が証明していくことになる。

参照ソース(噂の出どころ)

日経平均株価の6万円は通過点で上昇余地は大きいとみる(三井住友DSアセットマネジメント・26/04/28)
2026年の日本株見通しを上方修正(三井住友DSアセットマネジメント・26/02/20)
新年度アノマリーは初夏まで続く?日経平均株価の傾向と中期戦略(外為どっとコム・26/04/25)
2026年の相場見通しと注目銘柄をピックアップ!(三菱UFJ eスマート証券・25/12/29)

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