コナミの名作RPG『幻想水滸伝』が、10月3日からTVアニメとして放送される。題材に選ばれたのはシリーズ最高傑作と呼ばれることの多い『幻想水滸伝II』で、ルカ・ブライト役に八代拓、OP主題歌はamazarashi。ゲームから四半世紀以上たった今アニメ化されるのは懐古ではなく、コナミが眠っていた作品を「現役のブランド」に戻すための本気の一手だ。

アニメ『幻想水滸伝』は10月3日から全国32局で放送

放送は10月3日から、TOKYO MX、関西テレビ、BS朝日ほか全国32局で順次始まる。公式サイトの放送情報では、第1話が10月3日(土)20時からの60分拡大スペシャル、第2話以降は10月13日から毎週火曜23時30分とされている。監督はサトウユーゾー、シリーズ構成は土屋理敬、制作・プロデュースはKONAMI animationが担う。(アニメ「幻想水滸伝」公式サイト 26/09/24確認)

注目すべきは、制作がコナミ自身のアニメ部門だという点だ。外部のスタジオに原作を貸し出すのではなく、原作を持つ会社が自ら映像化の舵を握っている。ゲームの世界観やキャラクターの扱いを自社でコントロールしたいという意思がはっきり表れた座組みである。

原作は1998年の『幻想水滸伝II』

アニメが描くのは、1998年に発売された『幻想水滸伝II』の物語だ。主人公と幼なじみのジョウイが戦乱に巻き込まれ、やがて敵味方に分かれていく。物語の全体は1シーズンに収まらない規模で、複数シーズンでの展開が見込まれていると伝えられている。(ABEMA TIMES 26/09/21)

シリーズは中国の古典『水滸伝』をモチーフに、108人の仲間「宿星」を集めて戦う構成が特徴だ。登場人物が多く、一人ひとりに物語がある作品だけに、1クールで駆け抜けずに腰を据えて描くという判断は、原作ファンの期待に応える正攻法と言える。

キャストは熊谷俊輝、土屋神葉、そして八代拓

主人公リリュウを熊谷俊輝、ジョウイを土屋神葉、ナナミを日原あゆみが演じる。傭兵ビクトールに小西克幸、フリックに中村悠一と、原作ファンに人気の高いキャラクターには実力派が並ぶ。そして、ゲーム史に残る悪役として語られるルカ・ブライトには八代拓、その妹ジル・ブライトには安済知佳が起用された。

OP主題歌はamazarashiの「悲しみさえ大人びて」。友情が引き裂かれていく物語の重さに、amazarashiの陰りのある歌声を合わせた選曲は、この作品を子ども向けの冒険活劇としてではなく、大人が見る群像劇として届けたいというメッセージだ。

コナミが「眠っていた名作」を次々と起こす理由

コナミはここ数年、『サイレントヒル』シリーズの新作を相次いで投入するなど、長く新作が途絶えていたIP(作品ブランド)の再起動を進めてきた。『幻想水滸伝』も2025年に『I&II』のHDリマスター版が発売され、今回のアニメ化へとつながっている。

ゲームの新作を一本作るには長い開発期間と巨額の費用がかかる。一方、アニメは放送と配信を通じて、原作を知らない世代にも一気に作品を届けられる。リマスターで往年のファンを呼び戻し、アニメで新しいファンを作り、その先の展開につなげる。この順番に、コナミの狙いが透けて見える。

勝負は「原作を知らない視聴者」を掴めるか

『幻想水滸伝』のアニメ化は、懐かしさで話題を集めるだけの企画ではない。27年以上前のゲームを、今の視聴者に通用する群像劇として作り直せるかどうかの挑戦だ。原作ファンは放送前から見ると決めている。成否を分けるのは、原作を知らない視聴者が第1話の60分で物語に引き込まれるかどうかであり、そこを越えられれば、コナミの「名作再起動」路線は本物になる。

あわせて読みたい:サイレントヒルが止まらない──コナミが眠れる名作を叩き起こす狙い

参照ソース(噂の出どころ)

ON AIR|アニメ「幻想水滸伝」公式サイト(26/09/24確認)

アニメ「幻想水滸伝」いつから放送・配信?原作ゲームのどこまで?(ABEMA TIMES 26/09/21)

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