55周年の節目に選ばれたのは「干支」だった
9月6日、テレビ朝日系で新しい仮面ライダーが始まった。タイトルは『仮面ライダーマイス』。令和ライダー第8作にして、仮面ライダーシリーズ生誕55周年の記念作品だ。ここで面白いのは、記念すべき節目に選ばれたモチーフが最新テクノロジーでも派手なガジェットでもなく、「干支」だったという点である。作品は毎週日曜9時からの放送で、主人公・音澄宙を演じるのは秋谷郁甫。ヒロインの瑞生優菜役に堀川梨心、仮面ライダーマオウ役に東啓介という布陣だ。(Wikipedia)
干支という、日本人なら誰もが知っている題材。だからこそ、そこにどう新しさを乗せるのかがこの作品の勝負どころになる。
「専属マイスター」が変身する、という妙な設定
あらすじがまた変わっている。主人公・音澄宙は、天真爛漫なお嬢様・瑞生優菜の「専属マイスター」として屋敷で暮らす青年だ。一見のどかな主従の日常だが、二人には秘密がある。人々を襲う謎の怪物「不可思議」をひそかに倒しているのだ。「音澄は変身ベルト『マイスドライバー』を使い仮面ライダーマイスに変身し、鼠のごとく軽やかに不可思議を討伐していく」と紹介されている。(アニメイトタイムズ/26/08)
戦士でも刑事でもなく「使用人」が主人公という設定は、ヒーローものとしてはかなり異色だ。しかもモチーフの鼠は十二支の先頭。物語の初期段階を担うにはふさわしい位置づけで、シリーズがモチーフの意味まで計算して構築しているのがうかがえる。
三つ巴の構図に込められた狙い
物語を動かすのは、単純な正義対悪ではない。マイスとは別に、同じく不可思議を狩る「十二支同盟」が100年の眠りから目覚める。ここに怪物・不可思議を加えた三つ巴の戦い、そして鼠と猫の因縁までが絡んでくる。敵か味方かがはっきりしない勢力を複数置く構図は、近年のライダーが得意としてきた手法だ。視聴者を「どの立場が正しいのか」と毎週迷わせることで、単発のバトルでは終わらない連続ドラマとしての厚みを持たせている。
干支という枠組みは、実によくできた仕掛けでもある。十二の動物という「登場人物の設計図」があらかじめ用意されているようなもので、キャラクターや変身形態を無理なく増やしていける。55周年という長く続けねばならない年に、拡張しやすい題材を選んだのは偶然ではないだろう。
初回の勢いより「毎週見たくなるか」
結局、『マイス』が55周年作品として成功するかどうかは、派手な初回ではなく毎週の積み上げで決まる。使用人が変身するという意外な入り口、干支という広げやすい骨格、勢力が入り乱れる先の読めない構図。この三つが噛み合えば、子どもだけでなく大人まで巻き込む一年になる可能性は十分にある。見るべきは変身シーンの格好よさよりも、鼠と猫の因縁が毎週こちらの心をどれだけ揺らしてくるかだ。記念作にふさわしい仕掛けは、すでに一話目から仕込まれている。
参照ソース(噂の出どころ)
仮面ライダーマイス|Wikipedia
『仮面ライダーマイス』2026年9月放送スタート、ティザービジュアル解禁!|アニメイトタイムズ(26/08)




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