3年ぶりの帰還が、テレビドラマの常識を一つ塗り替えようとしている。堺雅人主演の『VIVANT』続編が、2026年7月から日曜劇場で放送中だ。話題なのは内容だけではない。7月期から異例の2クール連続放送という、いまの地上波ではまず見られない大型編成が組まれていることである。半年間、日曜夜9時をひとつの作品で押さえ切るという賭けだ。
半年間、日曜夜を独占するという異例
続編は前作のラストシーンの直後から始まり、主人公・乃木憂助が神社に置かれた赤い饅頭を「別班」からの緊急招集の合図として発見する場面から動き出す。放送は7月期からの2クール連続という、通常の3カ月完結が当たり前の日本のドラマでは極めて珍しい形をとる。(映画.com)
キャストも桁違いだ。堺雅人に阿部寛、二宮和也、松坂桃李、二階堂ふみらが加わり、発表されたキャストは総勢26名にのぼる。アゼルバイジャンなど海外での大規模ロケも敢行され、制作規模は連続ドラマの枠を大きく超えている。(NiEW)
「まとめ見せ」が配信時代の武器になる
なぜTBSは半年をひとつの作品に賭けたのか。答えは配信時代の視聴行動にある。いまの視聴者は、話題になった作品を後からまとめて一気に見る。3カ月で終わる作品は、話題が広がりきる前に完結してしまい、配信での伸びしろを取りこぼしやすい。2クール続けることは、作品が話題を育てる時間そのものを長く確保する戦略なのだ。(ORICON NEWS)
裏を返せば、これは無難な新作を毎クール量産するより、当たった看板をとことん引き延ばす方が確実だという判断でもある。『VIVANT』は前作で社会現象級の話題を生んだ稀有なIPだ。当たる保証のない新規タイトルに枠を細切れに分け与えるより、確実に人が集まる一本に半年を丸ごと投じる。テレビ局の資源配分が「数を撒く」から「一点に張る」へ動いていることの表れである。
賭けの代償は「失速できない」重さ
もっとも、半年連続という編成は諸刃の剣だ。話題が続けば独占的な強さを発揮するが、途中で失速すれば半年間その穴を抱え続けることになる。3カ月なら軌道修正の機会があるが、2クールは中だるみが許されない。壮大なスケールと巨額の制作費は、そのまま「絶対に落とせない」というプレッシャーに直結する。看板が大きいほど、背負う重しも大きくなるのだ。
成否が占う地上波ドラマの次の形
『VIVANT』続編の挑戦は、単なる人気作の続編にとどまらない。配信全盛の時代に、地上波が半年独占という大型編成でどこまで戦えるのかを占う試金石である。ここで結果を出せば、他局も看板IPに長尺を張る流れが加速するだろう。逆に失速すれば、大型連続放送は割に合わないという教訓になる。日曜夜9時の半年が示すのは、テレビドラマが生き残るための次の設計図そのものだと見るべきだ。
参照ソース(情報の出どころ)
堺雅人「VIVANT」続編、7月から異例の2クール連続放送!(映画.com)(26/03/31)




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