生成AIの主役ではないのに、株価は最高値圏
この一年、株式市場の主役はNVIDIAをはじめとするAI関連銘柄だった。その文脈でいえば、Apple Intelligenceの評価が振るわず「AIで出遅れた」と繰り返し語られてきたAppleは、本来なら置いていかれる側のはずだった。ところが現実は逆に動いている。7月27日時点でApple株は1株あたり約336.22ドルまで上昇し、時価総額は約4.94兆ドルに到達。約4.83兆ドルのNVIDIAを抜き、2025年4月以来となる世界首位の座を奪い返した。AIの号砲を鳴らした企業ではなく、その熱狂に乗り遅れたと見なされた企業が頂点に立つ。この構図こそ、今の相場の本質を映している。(財経新聞 26/07/28)
7月30日、クックCEO「最後の決算」という節目
Appleは日本時間7月31日早朝(米東部時間30日午後)に2026年度第3四半期決算を発表する。市場が注目するのは数字だけではない。9月1日付でJohn Ternus氏がCEOに就任する予定のため、この説明会はティム・クック氏がアナリストの質問に答える最後の機会になる可能性が高い。焦点は主に三つ。前年同期比で約14%増と予想されるサービス部門の売上、約550〜570億ドルとされるiPhone売上、そしてメモリコストの圧力を映す約48%の粗利益率だ。派手なAI発表ではなく、稼ぐ力の持続性が問われる決算になる。(IG証券)
最大の死角は「メモリ高騰」にある
好調に見えるAppleにも明確な逆風がある。皮肉なことに、その正体はAIブームそのものだ。世界のDRAMの大半を握る主要3社が、利益率の高いAI用の広帯域メモリ製造へ生産を振り向けた結果、スマホ向けメモリの調達コストが急騰している。iPhone 18 Proのメモリコストは前世代から大幅に上がるとの試算もあり、クック氏は6月にこの状況を「100年に1度の洪水」と表現し、値上げは避けられないと述べた。実際に7月18日からは日本でもiPhoneが機種と容量に応じて数千円から2万円超まで引き上げられている。粗利を守れるかどうかが、次の高値を占う分岐点になる。(prodig)
「乗り遅れ」がむしろ強さになる局面
Appleが首位を取り戻せたのは、AIで先行したからではない。巨額の設備投資を積み上げるハイパースケーラーに対し、過剰投資への懸念が市場に広がるなか、Appleは自前の巨大データセンター競争から一歩引いた位置にいる。派手に賭けない分、投じた資金が利益に見合うのかという疑念を向けられにくい。つまり今の相場は、AIに最も投資した企業ではなく、AIに振り回されにくい収益構造を持つ企業を評価している。30日の決算で見るべきは売上の伸びよりも、メモリ高で削られる粗利をどう守り、Q4見通しで何を語るかだ。数字の大小以上に、その一点に相場の答えが表れる。
参照ソース(噂の出どころ)
Appleが時価総額首位を奪還、クックCEO最後の可能性がある決算説明会で注目の5項目 – 財経新聞(26/07/28)





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