ここ数年、イヤホン売り場の主役はノイズキャンセリングだった。外の音を消して自分だけの世界に浸る、という方向にみんなが競っていた。ところが2026年の夏、風向きが逆になっている。今いちばん元気なのは「耳をふさがない」イヤホンだ。穴を空けて周囲の音を聞こえるままにする、いわば真逆の発想が売り場を席巻している。

大手が続々と「開放型」に参入している

7月にはゼンハイザーが同社初のイヤーカフ型完全ワイヤレスイヤホンを投入し、話題をさらった。(ヲチモノ/26/07/19)。骨伝導で先行したShokzも第2世代の「OpenDots 2」で耳を挟むタイプの音質を底上げしてきた。数年前まではニッチ扱いだったオープンイヤー型に、老舗オーディオメーカーまでもが一斉に本気を出し始めている。無印良品のような日用品ブランドが低価格で参入したのも、この流れの一部だ。

「消す」から「混ぜる」へ、価値がひっくり返った

なぜ逆流が起きたのか。ノイズキャンセリングが完成の域に達し、静けさが当たり前になった反動が大きい。外音を完全に遮断すると、玄関のチャイムも、話しかけられた声も、車の接近音も聞こえない。在宅勤務や「ながら聴き」が生活に根づくほど、周囲とつながったまま音を楽しみたいという欲求が強くなった。耳をふさぐことのデメリットに、ようやく多くの人が気づいたわけだ。

技術が「開けても聞こえる」を可能にした

もちろん、耳を開けたら音がスカスカでは売れない。ここ数年の進歩で、開放型でも低音を感じられる設計が現実になった。指向性を高めて音を耳の中へ届けたり、装着位置がずれても音質が保たれるよう作り込んだりと、各社が知恵を絞っている。密閉型の完全ワイヤレスでもTechnicsの「EAH-AZ100」が磁性流体ドライバーで高音質と精密なノイキャンを両立させるなど、駆動方式そのものの刷新が進んでいる。(e☆イヤホン/26/07)。土台の技術が上がったからこそ、開放型という選択肢が成立した。

2026年の正解は「一日つけっぱなし」だ

イヤホン選びの基準は、音の良さや遮音性から「一日中つけていられるか」へ移った。耳をふさがない開放型は、長時間つけても疲れず、外の音も逃さない。生活に溶け込ませたまま音とつながり続ける端末として、いまいちばん理にかなっている。ノイズキャンセリングが要らなくなったわけではないが、静けさが売りだった時代のピークは過ぎた。この夏、開放型を試すなら、まさに選択肢が出揃った今が買い時だ。

参照ソース(噂の出どころ)

今週見かけた新製品(2026年7月19日)〜ゼンハイザー初のイヤーカフ型完全ワイヤレスイヤホンなど|ヲチモノ(26/07/19)

2026年7月最新 完全ワイヤレスイヤホンおすすめ40選|e☆イヤホン(26/07)

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