デジタルとリアルの境目に立つグループ、22/7(ナナブンノニジュウニ)が、約4年ぶりとなる新メンバーオーディションに踏み切った。テーマは「主人公募集 あなたも主人公に。」。単なる欠員補充ではない。二次元キャラクターと生身の演者が一体となって動くこのグループが、次の世代をどう選ぶのか。その設計には、いま停滞気味のアイドル産業に対する一つの回答が織り込まれている。

「アイドル選考」と「声優選考」を分けた意味

今回のオーディション最大の特徴は、選考を二つのコースに分けた点にある。「アイドル選考」と「声優選考」を並立させ、それぞれに実力者を特別審査員として据えた。アイドル選考には元AKB48の柏木由紀、声優選考には声優の竹達彩奈が入り、各分野で公正かつ質の高い審査を行う体制を敷いた。(リスアニ!/26/07) この分業は、22/7が「声優アイドル」という二枚看板を本気で維持しようとしている証拠だ。

歌って踊れるだけでも、演じられるだけでも足りない。二つの技能を別々の物差しで測り、それぞれの道のプロに見極めさせる。多くのアイドルオーディションが「総合力」の名のもとに評価軸を曖昧にしてきたのに対し、22/7はあえて基準を割った。ここに、育成の本気度がにじむ。

4年の沈黙は「型が固まった」証でもある

約4年ぶりという間隔にも意味がある。頻繁に新メンバーを入れ替えるグループが多いなか、22/7は長く同じ布陣で活動を続けてきた。裏を返せば、キャラクターと演者を結びつける独特のフォーマットが、それだけ完成度を高めていたということだ。器が固まったからこそ、次の担い手を慎重に選べる。焦って数をそろえる段階は、とうに過ぎている。

結果として8名の新メンバーが選ばれ、彼女たちは「22/7_the 3rd」として本体の活動に加わる形で始動する。既存の世界観を壊さず、新しい血だけを注ぐ。この設計は、蓄積したブランドを守りながら世代交代を進める、成熟したグループならではの手つきである。

声優アイドルという「もう一つの勝ち筋」

K-POP勢が圧倒的な資本とグローバル戦略で市場を席巻するなか、国内アイドルの立ち位置は年々難しくなっている。同じ土俵でスケールを競えば分が悪い。だが22/7が磨いてきた声優アイドルという形は、その土俵の外にある。アニメ、ゲーム、キャラクターコンテンツと地続きで、演技という別の武器を持つ。歌唱とダンスだけで戦うグループとは、稼ぎ方も寿命も違う。

柏木由紀と竹達彩奈という、アイドルと声優それぞれの世界で長く一線に立ち続けた二人を審査に迎えたことも象徴的だ。両分野で「長く続ける」ことの難しさを知る人物が、次世代を選ぶ。持続を前提にした人選である。

数をそろえる時代から、軸を分ける時代へ

今回のオーディションが示すのは、アイドルグループの作り方が変わりつつあるということだ。話題性で一気に人数を集め、露出量で押し切る手法は、供給過多のなかで消耗戦になりやすい。対して22/7は、評価軸をあえて二つに割り、それぞれの専門性で人を選んだ。広く浅くではなく、狭く深く。声優アイドルという独自の型を持つグループが、その型に合った選び方を徹底する。派手さはないが、こうした地に足のついた設計こそが、飽和した市場で生き残る現実的な道筋だと言える。

参照ソース(情報の出どころ)

22/7(ナナブンノニジュウニ)約4年ぶりとなる新メンバーオーディション開催!柏木由紀・竹達彩奈が特別審査員として参加決定!(リスアニ!・26/07)
新メンバーオーディション NEWS(22/7 公式・26/07)

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