7万円台で崩れた半導体相場
2026年夏の日本株は、主役が静かに入れ替わった。7月2日の東京市場で日経平均は前日比1741円安の6万8733円と急落し、これまで相場を牽引してきた半導体・AI関連が大きく崩れた。「主役だった半導体・AI関連が大きく崩れた一方、銀行株など金融セクターが買われ、指数の顔ぶれが一気に変わった」との指摘が出ている。(マネクリ・26/07)。上げも下げも半導体次第という「一本足」の脆さが、ここにきて表面化した。
銀行株が逆行高になる理由
半導体が売られる日に銀行株が買われる――この逆相関こそ、今の相場を読む鍵だ。長期金利が30年ぶりの高水準に達し、貸し出しの利ざやが改善する銀行にとっては明確な追い風になる。金利上昇は将来利益を割り引かれる成長株には重石だが、金融株には燃料として効く。同じ金利のニュースが正反対に作用するからこそ、資金は半導体から銀行へと横滑りを続けている。守りのはずのディフェンシブ銘柄が、今夏は攻めの物色対象になっている。
プロが示した「金融・資本財」シフト
専門家の見方も同じ方向を向く。野村證券は2026年末の日経平均見通しを6万8000円としたうえで、「今後はグローバル金利上昇局面を前提に、金融・保険・資本財など、バリュエーションが相対的に割安なセクターを軸にしたポートフォリオ構築が重要」との考えを示した。(NOMURA ウェルスタイル・26/07)。派手なAI銘柄から、地味だが割安な内需・金融へ――重心の移動がはっきりと語られている。
AI一本足からの卒業
ここで見落としてはならないのは、これが「相場の終わり」ではなく「主役交代」だという点だ。AI相場が過熱で自壊したのではなく、金利という新しい変数が加わって物色の裾野が広がっただけだ。だからこそ、半導体の急落に怯えて全部を投げるのは早計だと見るべきだ。2026年後半の日本株は、AIの成長と金利の上昇という二つのエンジンを使い分ける相場になる。半導体の値動きだけを見ていた投資家ほど、この夏の景色の変わりように面食らうことになるだろう。





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