最高益を上乗せしても、株は下がった
ファーストリテイリングが7月9日に発表した2026年8月期第3四半期(25年9月~26年5月)決算は、連結最終利益が前年同期比25.6%増の4260億円だった。通期見通しも従来の4800億円から5000億円へ引き上げ、6期連続の過去最高益予想をさらに上乗せしている。(株探/26/07/09)
売上収益は前年同期比17.1%増の3兆651億円、営業利益は36.2%増の6143億円。時価総額はアパレル世界最大手インディテックスに次ぐ2位に迫り、業績だけを見れば文句のつけようがない。それでも株価は発表翌日にかけて続落した。事前に買われていた分の利益確定売りが出た、と受け止められている。(日本経済新聞/26/07/10)
「円安が味方」だった時代が転換点を迎える
注目すべきは会社側の慎重なトーンだ。「円安がどんどん厳しくなっている」ことを理由の一つに挙げ、6~8月の第4四半期は国内ユニクロ事業で小幅な減収、事業利益は2ケタ減益を見込む。2026年秋冬はごく一部の商品で値上げを行い、全商品でならすと4%弱になると説明した。(FASHIONSNAP/26/07/09)
円安は長らく、海外売上を膨らませる「ボーナス」として日本企業の利益を押し上げてきた。だが1ドル160円台が定着すると、輸入コスト高と値上げが国内消費を冷やし、追い風は逆風へ変わる。ファストリの減益見通しは、その転換をいち早く数字で示したものだ。
好決算で売られる相場が意味すること
良い決算でも売られる。この反応は、株価がすでに業績を織り込み切っていることの裏返しでもある。日本株は半導体を中心に最高値圏を走ってきたが、7月下旬にかけての本格的な決算シーズンでは、上方修正の有無より「市場の期待をどれだけ超えたか」が問われる。ファストリの続落は、その厳しい採点基準を市場が先取りした一例だ。
業績の良さと株高は、もう同じ意味ではない
ファーストリテイリングは営業利益1兆円への道筋を崩していない。それでも株が売られたのは、投資家が「これ以上の上振れ余地」を値踏みし始めたからだ。円安メリットが賞味期限を迎えつつあるいま、業績の良さがそのまま株価上昇につながる局面は終わりに近い。決算の中身より、市場の期待値との距離を測る夏になる。
参照ソース(噂の出どころ)
ファーストリテイリング、今期最終を4%上方修正・最高益予想を上乗せ(株探ニュース、26/07/09)
ファストリ、業績予想上方修正も株価続落(日本経済新聞、26/07/10)
国内外でユニクロ絶好調、ファストリがアパレル世界2位に王手(FASHIONSNAP、26/07/09)





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