6年ぶりに反転した㎡単価
潮目が変わったのかもしれない。首都圏の中古マンションは、2026年5月の成約㎡単価が73カ月ぶりに前年同月を下回った。成約価格そのものも19カ月ぶりに下落。約6年間、上がり続けてきた中古マンション価格が、ついに前年割れという明確なシグナルを出したことになる。首都圏の成約価格は5067万円、成約㎡単価は80.78万円だった。数字の下げ幅は大きくないが、73カ月という連続上昇が途切れたという事実の重みは、単月の変動率以上に大きい。市場参加者が最も気にしていた「いつ天井を打つのか」という問いに、統計が一つの答えを出し始めた。(不動産投資の健美家/26/06/20)
都心3区でも成約価格は過去1年で最低に
変調は郊外だけの話ではない。値上がりの牽引役だった都心3区でさえ、成約価格が過去1年で最低の水準まで下がり、売り手と買い手の価格差が広がっている。売り手はこれまでの上昇相場を前提に強気の希望価格を掲げるが、買い手は金利上昇と価格の高さを前に慎重になり、両者の折り合いがつかない。結果として、成約に至るまでの時間が延び、値付けを下げなければ売れない物件が増える。長らく「出せば売れる」市場だった都心の中古マンションが、いま買い手優位へと少しずつ傾いている。これは価格の反転を先取りする典型的な兆候だ。加えて、住宅ローンの変動金利がじわじわと上昇し始めたことも、買い手の慎重姿勢に拍車をかけている。月々の返済額が読みにくくなれば、高値づかみを避けようとするのは自然な行動であり、その分だけ需要は冷える。(ダイヤモンド不動産研究所/26/06/15)
それでも「暴落」と決めつけるのは早い
ただし、この前年割れをただちに下落局面の始まりと断じるのは早計だ。新築タワーマンションは建設コストの高止まりで供給が高価格帯に偏り、下がる気配がない。中古市場でも、駅近・築浅・管理状態の良い物件は依然として底堅く、買い手がつく。いま起きているのは市場全体の一律下落ではなく、二極化の加速だ。好立地の優良物件は価格を保ち、郊外・築古・修繕不安のある物件が調整を受ける。平均値の前年割れは、この選別が数字に表れ始めた結果と読むべきで、すべての物件が値下がりに転じたわけではない。(マーキュリー/26/04/20)
問われるのは「どの物件を持っているか」だ
73カ月ぶりの前年割れが告げているのは、東京のマンションが「持っていれば誰でも値上がりする資産」ではなくなった、という現実だ。これまでは立地や築年数を問わず相場全体が上昇し、その波にすべての物件が乗れた。だがその波は止まった。これからは、同じ「東京の中古マンション」でも、資産価値を保つ物件と、じわじわ値を削られる物件にくっきり分かれる。売り時を計るうえで見るべきは、市場平均の上げ下げではなく、自分の物件が選別のどちら側にいるかだ。値下がりが始まったのかという問いへの答えは、物件ごとにすでに違い始めている。
参照ソース(噂の出どころ)
中古タワーマンション動向 2026年5月実績(不動産投資の健美家/26/06/20)





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