台数は減るのに金額は増える

2026年のPC市場は、出荷台数が前年から1割規模で減る一方、市場全体の金額はむしろ膨らむという奇妙な構図に入っている。売れる台数が減っているのに市場として拡大する――この逆説の正体は、1台あたりの単価が急騰していることにある。安いモデルが姿を消し、平均単価が押し上げられているのだ。

犯人はAIデータセンターのメモリ爆買い

単価高騰の引き金はメモリ不足だ。ノートPC向けメモリはAmazonで約2.8倍に跳ね上がり、12,169円が34,704円になった例もある。(gazlog・26/06) グラフィックボードも2025年11月比で価格が大きく上昇し、値下がりの兆しは限定的だ。原因はAIデータセンターの急拡大で、HBMや高速メモリの生産能力がそちらへ吸い上げられ、PC向けの供給が細っている。メーカーはコスト増を価格へ転嫁せざるを得ず、大手各社が相次いで値上げを進めた。(だらめもゲーミング・26/06)

「安いPC」が消える時代

この構造が消費者に突きつけるのは、普及価格帯の空洞化だ。エントリー機が割を食い、買えば高く、待っても安くならない。PCは生活必需品でありながら、価格の動きはむしろ嗜好品やぜいたく品に近づいている。メモリ価格の高止まりは当面続く見通しで、「安くなるまで待つ」という従来の鉄則が通用しにくい局面に入った。

「待てば安くなる」が通じない年

いま必要な性能が明確なら、価格がさらに上がる前に確保するのが合理的だ。逆に、用途が曖昧なまま高機能機へ手を出すのは、最も高い時期に最も無駄な投資をすることになる。台数減・単価増という数字は、PCが「誰もが気軽に買い替える機械」から「目的を定めて投資する機械」へ変わったことを示している。2026年のPC選びで問われるのは予算ではなく、何に使うのかという一点だ。

参照ソース(噂の出どころ)

【2026年6月】グラボ(GPU)価格推移(gazlog, 26/06)
【2026年6月】今はグラボの値下がり時期?価格推移をまとめてみた(だらめもゲーミング, 26/06)

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