前作の奇跡は、再現可能なビジネスだった
2026年4月に世界公開された「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」が、5月19日時点で累計9億6859万ドル(約1,500億円)の興行収入を記録した。アニメ映画歴代5位の記録的なオープニングウィークエンドを経て、まもなく10億ドルに到達する勢いだ。(My Nintendo News)
日本でも4月24日の公開以降、国内興収60億円を突破し、週間チャートで首位を維持している。初週末3日間のグローバル興収は3億7200万ドル──アニメ映画の歴代全世界オープニング第5位という記録だ。(Deadline) 製作費1億1000万ドルに対して桁違いの収益を生み出しており、2023年の前作「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」(全世界13億ドル)に続く大ヒットが確実になってきた。
1993年の「大失敗」から学んだこと
1993年の実写映画「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」は、任天堂がハリウッドに映像化を丸投げした結果、キャラクターも世界観も別物になって大惨敗した。その教訓は深く、現在の制作体制には宮本茂氏をはじめとする任天堂幹部が直接関与し、世界観・キャラクター解釈・セリフの一つひとつに至るまで承認を求める仕組みが組み込まれている。
今作では前作に引き続きクリス・プラット(マリオ)、アニャ・テイラー=ジョイ(ピーチ姫)、ジャック・ブラック(クッパ)らが続投し、新たにブリー・ラーソンとドナルド・グローバーが加わった。スターキャストの豪華さも一因だが、最大の要因はやはり「任天堂のIPコントロール」だ。(The Numbers)
「続編の罠」をどうやって回避したか
続編映画の最大のリスクは「前作と比べて物足りない」という評価だ。前作が「マリオの世界へようこそ」という導入的な作品だったとすれば、今作は「その世界で何が起きているか」を深掘りする構成になっている。「ギャラクシー」というタイトルが示す通り、宇宙スケールの冒険は既存キャラクターへの新鮮味を添え、子どもから大人まで楽しめる普遍的な映像体験を提供した。
ゲームIPの映画化が次々と失敗する中で(あるいは成功しても続編でコケる中で)、「マリオ映画フランチャイズ」はDisneyのピクサーが羨むような「安定した興行資産」に育ちつつある。Nintendo+Illuminationという組み合わせが機能している限り、任天堂映画は大外れにならない公式が成立しつつある。
「マリオ映画フランチャイズ」は次の10年も続く
今作の成功を受けて、第3弾の開発が既に示唆されている。任天堂の豊富なIPライブラリ──ゼルダ、メトロイド、ドンキーコング──が映画になる可能性も十分だ。特にゼルダの実写映画はすでに撮影を完了したと報じられており、2027年公開が噂されている。ゲーム映画の当たり前の失敗を覆し続ける任天堂の戦略は、ハリウッドの常識を塗り替えつつある。
参照ソース(噂の出どころ)
Box Office: ‘Super Mario Galaxy Movie’ Opens to Record $372M Global(Deadline / 26/04/05)
The Super Mario Galaxy Movie has made $966.59M at box-office(My Nintendo News / 26/05/20)
国内興収60億円を突破!映画「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」(Game*Spark / 26/05/13)
The Super Mario Galaxy Movie Box Office(The Numbers)




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