2月に380億ドル、5月には900億ドルへ──異次元の評価額上昇
Anthropicの成長スピードが、同業他社の常識を超えている。2026年2月、同社はシリーズGラウンドで評価額380億ドル(約5.7兆円)での資金調達を完了した。ところがそれからわずか3ヶ月後の5月、900億ドル超での新ラウンド交渉に入ったとBloombergが報じた。同じ四半期内に評価額が2.3倍に膨らむ。普通の企業では起きない話だ。
Dragoneer、Greenoaks、Sequoia Capital、Altimeter Capitalの4社が共同リードとなり、300億ドルの調達は2026年5月末クローズを目指しているという。とのことです。(Bloomberg、26/05/12)。OpenAIが2026年3月ラウンドで確定させた評価額852億ドルを、Anthropicが一気に超えようとしている。
年次収益は9億ドルから300億ドルへ──1年で33倍の成長
評価額だけでなく、収益の成長も尋常ではない。2025年末時点で年率ベースの収益は約9億ドルだったが、2026年に入ってから300億ドルを超えたとされる。法人顧客のうち年間100万ドル以上を支払う企業は1,000社を超え、Bristol-Myers Squibbでは3万人超のスタッフにClaude Enterpriseを展開するなど、医療・金融・法律分野での浸透が加速している。とのことです。(ucapital.com)。
さらに5月にはSpaceXとのコンピュート契約も発表。300メガワット・22万基超のNVIDIA GPUへのアクセスを確保し、インフラ面での自立も急ピッチで進む。
ChatGPTが「使えるAI」なら、Claudeは「信頼できるAI」
AnthropicがOpenAIに対して持つ優位は、モデル性能よりも「企業向け信頼性」にある。ChatGPTはコンシューマー向けで圧倒的なブランドを築いているが、Claudeは安全性重視の設計思想が評価され、コンプライアンスを重視する業種──金融・医療・法律──でのデフォルトとなりつつある。
10月にもIPOを検討しているとも伝えられており、AI産業初の大型上場として市場からの注目は高い。とのことです。(Bloomberg、26/03/27)。
「AI評価額競争」はOpenAIを超えた先に何を見ているのか
900億ドルは過大評価か、正当な数字か──その問いに対する答えは10月の上場時に出る。しかし確かなことは、AI覇権の主戦場が「どのモデルが賢いか」から「どの企業が時価総額を制するか」という金融的なゲームへと移行していることだ。Anthropicは、ChatGPTに追いつくのではなく、OpenAIを時価総額で追い抜くことを宣言している。その意味で、今Anthropicに起きていることは「AI企業の第2幕」の始まりかもしれない。
参照ソース
Anthropic In Talks to Raise $30 Billion at $900 Billion Valuation(Bloomberg、26/05/12)
Claude AI Maker Anthropic Considers IPO as Soon as October(Bloomberg、26/03/27)
Anthropic hits $900 billion valuation in latest $30 billion funding round(Shacknews)





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