「新型が来るかも」という呪縛

2025年10月にAppleがM5チップ搭載iPad Proを発売した。一見すると「今がベスト」に見えるが、日本の一部テックメディアでは早くも「M6 iPad Proが5月中にも発表される可能性がある」という予測記事が流れ始めている。(iPhone Mania

「今買ったら負け」という感覚に囚われた人たちが、M4からM5に移行できず、そしてM5からM6を待ちながらM4を使い続ける──このループが「タブレット沼」の正体だ。

M5とM6の差は本当に大きいのか

AppleのMシリーズチップは世代を経るごとに進化するが、その幅は一定ではない。M4からM5の進化幅はCPUで約15〜20%程度とされており、日常的なタブレット用途(書類作成、動画視聴、イラスト、軽い動画編集)では体感差がほぼゼロに近い。M6が同様の進化幅であれば、M5との差は「ベンチマーク上の数字」に留まる可能性が高い。

「M6を待てばもっとすごいものが手に入る」は半分正しいが、「M5で足りないことが起きる」は間違っている可能性が高い。(こぼねみ

iPad Air M4という「現実的な選択肢」

2026年3月、AppleはM4チップ搭載のiPad Airを発売した。価格はiPad Proより大幅に安く、一般ユーザーの用途では処理能力に実質的な差を感じにくい。ProMotionディスプレイ(120Hz)とFace IDが不要なら、iPad Air M4という選択肢はM6 iPad Proを待つより合理的だ。

つまり選択肢は「M5 iPad Proを今買う」「M6を待つ」の二択ではなく、「iPad Air M4で十分な人は今すぐ買う」が加わる三択になっている。

「買い時」の正解は用途で決まる

スペックを追い続けることより、「今の自分の用途に足りているか」を問うほうが合理的だ。M5 iPad Proは現時点で世界最高水準のタブレット性能を持つ。ProアプリやFinal Cut Pro for iPadを本格活用したいなら今すぐ買うべきだし、YouTubeとメモ程度ならiPad Air M4で十分だ。

テクノロジーの進化に「追いついた」と感じる瞬間は永遠に来ない。M6を待つ間に失う1〜2年の使用体験は、どんなチップスペックも補填できない。

参照ソース(噂の出どころ)

iPad Pro(M6)が5月中に発表される可能性も?(iPhone Mania)
2026年のiPadロードマップ(こぼねみ、25/11/16)

コメントを残す

Trending