Apple Watch Series 12が2026年9月に発表される見込みだ。毎年のように「次こそ血糖値が測れるかも」という期待が高まるが、今年も答えは「ノー」になりそうだ。なぜ、スマートウォッチは血糖値測定という夢をいまだ実現できないのか。

血糖値測定が「医療の壁」を越えられない理由

血糖値を非侵襲的に(皮膚を傷つけずに)測定することは、技術的に極めて難しい。現在の主流アプローチは近赤外線分光法で、皮膚に光を当てて血液の反射から血糖値を推定する手法だが、精度が医療機器として求められる水準に達していない。体温・皮膚の厚さ・発汗量・運動などの外乱因子がノイズとして大きく影響するためだ。

Appleは数年前から研究開発を続けているが、アナリストの多くは「Series 12での搭載は99%ない」と見ている。実用化は早くて2028〜2029年以降との予測が主流だ。(eWeek

Series 12で来る可能性が高い機能

血糖値測定に代わり、Series 12で注目されているのが「血圧モニタリング」だ。Samsung Galaxy Watch 7がすでに搭載しており、Appleがこの分野で後れを取っている。血圧測定は血糖値に比べて技術的なハードルが低く、医療機器としての認証も取りやすい。

もうひとつは本体デザインの刷新だ。複数のリーク情報によれば、Series 12は8つのセンサーをリング状に配置した新設計を採用するとされる。現行モデルより計測精度が上がり、睡眠中の心拍・SpO2・皮膚温度の検知がより安定することが期待されている。(Wccftech

現在できること──CGMとの連携という現実解

血糖値測定ができないからといって、Apple WatchがMOデバイスとして役立たないわけではない。現在でもDexcom G7などの持続血糖測定器(CGM)とApple Watchを連携させることで、リアルタイムの血糖値をウォッチ上に表示できる。測定するのはCGMのセンサーパッチだが、確認はウォッチで完結する仕組みだ。

糖尿病患者にとってこの連携は実際に機能しており、「腕で血糖値が見られる」という体験はすでに実現している。非侵襲型の完成を待つよりも、こうした連携エコシステムを育てるほうが現実的という見方もある。(9to5Mac(26/01/08)

スマートウォッチが「医療機器」になる日

AirPods Pro 3の補聴器機能がFDA承認を取得したように、Appleはウェアラブルを正式な医療機器として位置付ける戦略を着実に進めている。血圧モニタリングがSeries 12で承認される形で登場すれば、次のステップとして血糖値測定に向けた臨床試験が加速する可能性がある。「いつか来る」は本物だとしても、2026年のSeries 12は中継点に過ぎない。

参照ソース(噂の出どころ)

Apple Watch Glucose Monitoring Gets Major Breakthrough – eWeek
Apple Watch Series 12 Could Bring Radical 2026 Redesign – Wccftech
Apple Watch blood sugar monitoring a step closer – 9to5Mac(26/01/08)
Apple Watch Series 12 rumors – Tom’s Guide

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