同じ月に、東京は下がり大阪は跳ねた

2026年5月の中古タワーマンション市場は、東京と大阪ではっきり明暗が分かれた。東京23区は957戸が流通し、70平米あたりの平均価格は1億9923万円。前月比では705万円安、率にして3.4%の下落だった。一方の大阪市は471戸が流通し、平均1億3254万円。こちらは前年同月比でプラス23.3%、金額にして2505万円も上振れした。「大阪市は前年比プラス23.3%と、前年の水準を大きく上回った」と報告されている。(26/07/03 健美家) 前月比では両都市とも軟調でも、一年でみた勢いはこれほど食い違う。

東京の失速は「金利」から始まった

東京の頭打ちには理由がある。長期金利が30年ぶりの高水準に達し、フラット35の最多金利は3.14%まで上昇した。日銀の利上げを受けて変動金利も8月以降じわじわ引き上げが見込まれる。(26/07 SUUMO) 平均2億円に迫る都心のタワマンは、そのぶんローン負担が重く、金利上昇の逆風を真っ先に受ける。都心3区の中古が前年割れに沈み、下落が23区の面へ広がったのも同じ構図だ。価格が高いほど、金利の一撃は深く効く。

大阪だけが逆を行ける背景

では大阪の急騰は何か。ひとつは、東京に比べた出遅れと割安感だ。平均1億3000万円台は、2億円の東京に対してまだ伸びしろがあると見なされやすい。加えて万博を経た再開発と海外マネーの流入が、梅田・中之島を中心に価格を押し上げている。北区の平均は1億7109万円と、大阪の中でも突出する。金利上昇という全国共通の逆風のなかで、それを上回る需要が大阪にはまだ残っている――そう読むのが自然だ。

「東京一極」の常識が揺れる年

不動産といえば東京がまず上がり、地方が後から追随する。その常識が、2026年は逆回転を始めている。東京のタワマンは金利で頭を押さえられ、下落は都心3区から23区全体へ広がった。かたや大阪は、出遅れ・再開発・海外資金を燃料に独歩高を演じる。もちろん大阪の急騰がいつまで続くかは分からない。だが「東京が調整する時に大阪が二桁で伸びる」という現象そのものが、資金が首都圏一辺倒から動き始めた兆しだ。資産としてタワマンを見るなら、もう「どの街か」を抜きに語ることはできない。

参照ソース(噂の出どころ)

中古タワーマンション動向 東京、大阪ともに下落~2026年5月実績(健美家、26/07/03)
2026年7月 住宅ローン金利一覧(SUUMO、26/07)

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