AQUOS R初の望遠カメラという転換

シャープが7月9日に発売した最新フラグシップ『AQUOS R11』は、AQUOS Rシリーズとして初めて望遠カメラを搭載した。標準・広角・望遠の3眼構成にライカ監修を組み合わせ、これまで手薄だった望遠域を一気に強化している。プロセッサもSnapdragon 8s Gen 4へ格上げされ、処理性能が底上げされた。Snapdragon 8s Gen 4への格上げでGPU性能が約40%向上し、AQUOS R初の望遠カメラを搭載したと伝えられている。(シャープ公式、26/06/16)

16万円という価格が突きつける現実

一方で、価格はドコモで16万円超、SIMフリーでも16万円台と、決して安くない。しかもmicroSDカードスロットとイヤホンジャックは廃止された。microSD・イヤホンジャックの廃止や価格の上昇への不満も少なくないと指摘されている。(Showcase-TV、26/07)。世界的にはSamsungのGalaxyやGoogleのPixelが同じ価格帯でしのぎを削り、性能の総合力では海外勢に分がある。その土俵で国産ハイエンドが真正面から殴り合っても、勝ち目は薄い。

「全部そこそこ」では生き残れない

だからこそ、AQUOS R11の望遠全振りは理にかなっている。処理性能やAI機能で海外フラグシップと横並びを狙っても、指名買いの理由は生まれない。それより、カメラという一点で「これが撮れるのはこの機種だけ」という尖りを作るほうが、限られた国産ファンに深く刺さる。3,600nitの高輝度ディスプレイやライカの色づくりも、写真という体験に資源を集中させる方向でそろえられている。全部そこそこの優等生ではなく、一芸で選ばれる機種へ——シャープの割り切りは明確だ。

国産スマホに残された道

AQUOS R11が映すのは、国産ハイエンドが置かれた厳しい現実と、その中で選べる唯一の戦い方だ。スペックの総合力で世界と競う時代はとうに終わり、日本メーカーに残されているのは、特定の体験で突き抜けて指名買いを取ることだけになった。望遠とライカへの全振りは、その割り切りの表明である。16万円を出す価値があるかは、カメラという一点にどれだけ価値を感じるかで決まる。裏を返せば、そこに響かない人には勧めにくい——それがこの機種の潔さであり、限界でもある。

参照ソース(噂の出どころ)

AQUOS R11の特長|AQUOS:シャープ(シャープ、26/06/16)/AQUOS R11発表!ライカ監修カメラ搭載・スペック・価格・発売日まとめ(Showcase-TV、26/07)

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