欧州のSwitch 2が、電池交換式に生まれ変わる

任天堂が2026年秋、欧州でバッテリーをユーザー自身が交換できる改良版Nintendo Switch 2を発売する。2027年2月中旬に本格施行されるEUの新たな電池規則に対応するもので、内蔵電池を積む携帯機器はユーザーが自分で電池を交換できる設計にすることが求められる。改良版は現行機よりバッテリー容量が約1%小さくなり、重量は10gほど増えるが、その代わり自分で電池を換えられるようになる。欧州のニンテンドーストアでは交換キットも販売される予定だ。(ITmedia NEWS・26/07/07)

初代Switchは、静かに欧州から姿を消す

見逃せないのは、改良版が用意されるのがSwitch 2やJoy-Con 2、Proコントローラーであり、初代Nintendo SwitchやSwitch Liteには対応版が作られない点だ。つまり初代Switchファミリーは、2027年2月中旬以降に欧州で販売終了となる。(GAME Watch・26/07) 2017年発売の初代は世界で1億5000万台超を売った歴史的なハードだが、電池を交換式にするための再設計コストに見合わないと判断されたわけだ。規制が、名機の寿命を行政の都合で区切った格好である。

薄さと防水を犠牲にしても、修理する権利が優先される

これまでメーカーは、本体を薄く軽く、そして防水にするために、電池を接着剤で固定し内部に密閉してきた。ユーザーが開けられないことが、洗練の証でもあった。EUの新規則はこの前提をひっくり返す。特殊な工具や熱、溶剤を使わないと外せない設計は原則認められず、購入後5年は交換用電池を入手できる体制が義務づけられる。(TechnoEdge・26/07/06) 容量減と重量増という今回の小さな妥協は、修理する権利を製品設計より上に置くという価値観の転換を象徴している。

ゲーム機の寿命が、性能ではなく電池で決まる時代

ゲーム機にとってバッテリー劣化は宿命だ。数年使えば駆動時間は目に見えて短くなり、これまでは修理に出すか買い替えるしかなかった。電池を自分で換えられれば、一台を長く使い続けられ、中古市場での価値も保たれやすくなる。作って売り切る発想から、長く使わせる発想への転換だ。任天堂にとっては目先の買い替え需要を細らせる要因にもなりうるが、環境対応と資源循環を求める時代の空気には合致している。ハードの寿命を決めるのが、性能の陳腐化から電池の持ちへと移り変わっていく。

ブリュッセルの規制は、いずれ日本にも届く

この動きは欧州だけの話では終わらない。メーカーは地域ごとに全く別の製品を作り分けるのを嫌うため、EU向けの設計思想は世界標準へと波及しやすい。いわゆるブリュッセル効果だ。今回のSwitch 2の改良版は、その最初の目に見える一歩といえる。修理できることが当たり前になれば、私たちが手にするゲーム機やスマホの内部構造は数年かけて確実に変わる。任天堂の欧州向けの小さな決断は、消費者が製品を長く手元に置ける時代の始まりを告げている。

参照ソース(情報の出どころ)

欧州のSwitch 2、バッテリー交換式へ EU新規制に対応 初代Switchファミリーは販売終了(ITmedia NEWS・26/07/07)
改良版Switch2が欧州で2026年秋発売 バッテリー交換可能な設計に(GAME Watch・26/07)
任天堂、欧州でSwitch終売へ バッテリー規制受けSwitch 2を交換式モデルに置き換え(TechnoEdge・26/07/06)

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