「スマートグラス元年」の数字が示す本気度
2026年は各所で「スマートグラス元年」と呼ばれている。単なる掛け声ではない。市場規模は2025年の約33.3億ドルから、2026年には約75.0億ドルへと拡大すると予測されているという。(三菱総合研究所/26/06) 一年で2倍超という数字は、この分野が実験段階から量産・普及フェーズへ移りつつあることを裏づけている。問題は、その勢いがどこまで本物かだ。
“スマホいらず”は誇張なのか
牽引しているのはビッグテックだけではない。RokidのスマートAIグラスがMakuakeで大ヒットし、Even G2の一般販売やVIVE Eagleの発売など、AIスマートグラス市場はかつてない盛り上がりを見せているとされる。(ギズモード・ジャパン/26/06) 視界に情報を重ね、音声でAIに指示を出す——「スマホを取り出さない日常」は、もはや一部で現実になっている。ただし、それが万人の生活を置き換えるかは別の話だ。
秋に始まる「AIメガネ戦争」の構図
2026年後半の主役は、間違いなくGoogleだ。Google I/O 2026で発表されたスマートグラスは、Samsung・Qualcommと共同構築したAndroid XR上で動作し、Geminiを搭載。Warby ParkerやGentle Monsterと提携して複数のフレームを用意し、今秋発売されるという。(GetNavi web/26/06) Metaの独走に、GoogleがOSとファッションブランドを味方に付けて殴り込む。“秋のAIメガネ戦争”の号砲は、もう目前だ。(ビジネス+IT/26/06)
普及の壁は「性能」ではなく「掛ける理由」
だが冷静に見れば、スマートグラスがスマホを置き換えるにはまだ距離がある。バッテリー、視野角、価格、そして何より「常時メガネを掛ける動機」が揃っていない。イヤホンが耳を、スマートウォッチが手首を押さえたのと同じ論理で、顔の一等地を取りにいく戦いではあるが、消費者が毎日掛ける理由をメーカーはまだ提示しきれていない。市場が2倍になっても、それは“買われた”数であって“使い続けられた”数とは限らない。
2026年は「入口」であって「完成」ではない
スマートグラスは確実に来る。市場は2倍に膨らみ、Google・Meta・中国勢が本気で量産に入る。だが2026年に起きるのは市場の立ち上がりであって、スマホの置き換えではない。元年とは完成の年ではなく、勝敗の前提が並ぶ年だ。誰が「掛け続ける理由」を最初に作るか——それが決まるのは、おそらく2027年以降になる。今年はその前哨戦を見届ける年である。
参照ソース(噂の出どころ)
スマートグラスは未来のデバイスとなるか(三菱総合研究所/26/06)
未来の話じゃない。スマートAIグラスで「スマホいらず」な日常(ギズモード・ジャパン/26/06)
Google初のAIスマートグラス、2026年に2モデル登場へ(GetNavi web/26/06)
グーグル、スマートグラス再参入…“秋のAIメガネ戦争”開幕へ(ビジネス+IT/26/06)





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