中東情勢で原油が一気に跳ねた

2026年6月8日、イスラエルがイラン国内の軍事目標を攻撃したことを受け、原油相場が急上昇した。北海ブレント先物は一時5%上げて1バレル97.75ドル、米WTIも95ドル近辺まで駆け上がった。原油が反発し一時3.6%上昇、イランがイスラエルに複数のミサイルを発射したと伝えられ、地政学リスクが相場の主役に返り咲いた。(Bloomberg/26/06/07)

本当の火種は「ホルムズ海峡」

市場が恐れているのは原油そのものより、輸送路の遮断だ。2月末に米国がイスラエルとともにイランを攻撃して以降、イランは米艦艇や湾岸諸国への攻撃を続け、世界の海上原油の多くが通るホルムズ海峡の物流が実質的に停滞している。軍事衝突が長期化すれば、供給不足から価格がさらに跳ねる構図が組み込まれている。価格上昇の主因は地政学リスク要因だと分析されている。(第一生命経済研究所/26/06)

日本を直撃する「資源高×円安」の二重苦

原油高は、エネルギーをほぼ輸入に頼る日本にとって最も効く外圧だ。リスクオフでドルやスイスフラン、金が買われる一方、円は安全通貨に戻りきれず、資源価格の上昇がそのまま輸入コストに跳ね返る。これは需要が強いゆえの良いインフレではなく、コストだけが上がるコストプッシュ型だ。企業収益と家計を同時に圧迫し、利上げもしづらいという厄介な性質を持つ。

「有事の安全資産」だけでは守れない

金が最高値圏でも乱高下し、円が逃避先にならない今、教科書通りの有事の買いは通用しにくくなっている。エネルギー関連や資源株、外貨建て資産を組み合わせ、原油高そのものをヘッジする発想こそが、2026年夏の現実的な防衛策になる。中東情勢は、相場の前提を静かに書き換えている。

参照ソース(噂の出どころ)

原油が反発、一時3.6%上昇-イランがイスラエルに複数のミサイル発射(Bloomberg・26/06/07)

原油価格はなぜ上がっているのか(第一生命経済研究所・26/06)

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