5月25日、日経平均株価が史上初めて6万5000円台に乗せた。原油安・ハイテク株高・円安という三重の追い風が揃った。野村證券は2026年末の日経平均を63,000円に修正しているが、足元はすでにその水準を大幅に超えている。しかしここで素直に喜べない事情がある。

「ドル円158円・長期金利29年ぶり高水準」という三つ巴の圧力

現在、ドル円は158円台後半から159円台前半で推移しており、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感が160円手前で相場を押さえている。外為どっとコムは「5月28日の米PCEデフレーターと29日の東京都区部CPIがインフレ指標として相場を動かす」と指摘する。(外為どっとコム 26/05/24)

同時に、日本の長期金利は29年ぶりの高水準にある。金利が上昇すれば、PERで割高感が増した日本株には売りが入りやすい。5月20日週の週間見通しで外為どっとコムは「日経平均6万円割れは一時的、だが内需株は堅調」と評価したが、これは裏返せば「外需・ハイテク株には不安定要素がある」という意味だ。(外為どっとコム 26/05/20)

AI相場が作る「歪み」の正体

日本株上昇の主役はAI関連株だ。NVIDIAの好決算がTSMCや東京エレクトロンを引き上げ、日経平均の押し上げに寄与している。日経CNBCは「原油安・金利低下追い風にハイテク株上昇」が今回の6万5000円突破の直接要因と分析する。(日経CNBC)

しかし問題は指数と個別株の乖離だ。一部の超大型株が指数を引き上げているにすぎず、相場の「厚み」は見た目ほど厚くない。これはNT倍率の高止まりと構造的に同じ問題であり、参加者が限られた相場の脆弱さを示している。

6万5000円は天井か、通過点か

結論を言えば、6万5000円は「中期的な通過点」だが「短期的には過熱域」だ。円安・AI高・原油安が同時に剥落するシナリオは十分起こりうる。個人投資家がすべきことは、ドル建て資産のヘッジを意識しながら中小型AI関連株への分散を図ることだ。指数の数字だけを追っていると、最も高い場所で掴まされるリスクがある。5月29日の東京都区部CPIが「予想を上振れ」した瞬間、この相場の性格は一変する可能性がある。

参照ソース(噂の出どころ)

来週のドル円相場はどうなる?5/25週のイベント予定 – 外為どっとコム
日経平均:6万円割れは一時的?内需株は堅調、長期金利が上昇 – 外為どっとコム
日経平均株価、初の6万5000円台 原油安・金利低下追い風 – 日経CNBC

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