「買いは噂で、売りは事実で」──Computex相場の鉄則
6月1〜5日のComputex 2026が近づく中、半導体関連株の値動きには独特のリズムが生まれやすい。NVIDIAがQ1 FY27(2026年5月発表)で売上高440億ドル超の歴史的決算を叩き出し、株価は年初比で大幅高を記録している。しかし相場の格言「Buy the rumor, sell the news」は、決算後の高値圏で改めて意識される局面だ。Computex直前は期待先行で買われ、実際の発表後に材料出尽くしの売りが入りやすい。この動きは毎年繰り返されてきた。
Computex 2026の「主役三社」と期待値
今年のComputex最大の注目はNVIDIAのJensen Huang、QualcommのCristiano Amon、IntelのLip-Bu Tanの三者キーノートだ。NVIDIAはARM PC向け「N1X」チップとVera Rubin次世代AIサーバーの追加情報、Qualcommは「Snapdragon X3」か大規模AIパートナーシップ、IntelはNova Lakeのプレビューが焦点になる。市場は既にこれらの発表を概ね織り込みつつある。「発表が良くても出荷は半年後」という構造が、利確の口実になりやすい。(Drop Reference)
日本の半導体株をどう読むか
東京エレクトロン、アドバンテスト、SCREENホールディングスといった日本の半導体製造装置株は、NVIDIA需要の恩恵を受ける形で2025〜2026年を通じて高水準を維持してきた。ただし、Computex前後の短期的な値動きは「NVIDIA株と連動しやすい」という特徴がある。NVIDIAがComputex後に利確売りに押された場合、日本の半導体関連株も追随して下落するリスクがある。これは業績や需要が悪化したわけではなく、あくまで需給のノイズだ。(NVIDIA Blog)
長期投資家が今やるべきこと
Computex前後の値動きをショートタームで取りにいく戦略は、個人投資家には分が悪い。機関投資家がポジション調整を行う時間軸で動くからだ。むしろ「発表後に下落したタイミングで拾う」という逆張り戦略の方が、AI需要の長期トレンドを信じるならば合理的と言える。NVIDIAのBlackwell受注残は1,000億ドル規模に達しているとされ、需要の構造的な強さは変わっていない。Computex相場の短期的な揺れに惑わされず、次の四半期決算(2026年8月)を見据えた目線を持つことが重要だ。
実はAMDだけが異色の立ち位置にある
注目すべきはAMDだ。今年のComputexでAMDはキーノートを正式確認していない。NVIDIAとQualcommとIntelが揃い踏みする中、AMDの不在は「Computex 2026はGPU競争よりAI PCの年」という業界のメッセージを逆説的に示している。AMDのRDNA 4(RX 9070 XT)はコスパ最強との評価を受けているが、AI PC・ARM PC文脈では存在感が薄い。これが中期的にAMD株のバリュエーション修正につながるかどうかも、注目ポイントの一つだ。
参照ソース
Computex 2026: all expected announcements – Drop Reference
NVIDIA GTC Taipei at COMPUTEX – NVIDIA Blog
NVIDIA confirms Jensen Huang GTC Taipei keynote – VideoCardz





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