ここ数年、スマートフォンの進化軸はカメラやSoC性能から、より現実的な体験価値へと移行している。その中心にあるのが電池技術だ。特にOppoとOnePlusは、急速充電と高密度バッテリーの両立を前提とした戦略を鮮明にし、次世代モデルの方向性を示しつつある。

シリコンカーボン電池がもたらす設計自由度

OppoとOnePlusの双方で注目されているのが、シリコンカーボン負極を採用した新型バッテリーだ。従来のリチウムイオン電池と比較してエネルギー密度を高めやすく、同サイズで容量を増やせる点が最大の利点とされている。薄型筐体を維持したまま電池容量を拡張できるため、デザインと実用性の両立が可能になる。

最近の海外報道では、次期Oppoフラッグシップにおいて5000mAhを超える容量を維持しつつ、筐体厚を抑えた設計が検討されていると伝えられている。これは電池素材の進化が直接製品体験に反映される好例と言えるだろう。とのことです。(GSMArena)

急速充電競争は「実用時間」重視へ

かつて数値競争になりがちだった急速充電も、現在は安定性と電池寿命を重視する方向へ変化している。OppoのSuperVOOCやOnePlusの高速充電技術は、ピーク出力よりも温度管理と長期耐久性を前面に出し始めている。

海外の技術系メディアでは、OnePlusが次世代モデルで80W〜100W級充電を維持しつつ、発熱を抑える新制御方式を採用する可能性があると報じられている。更新日24/09/18の記事によれば、充電速度よりも「30分以内に一日使える状態」を重視した調整になるという。(Android Authority)

ミドルレンジにも波及する電池重視路線

この電池系競争はフラッグシップに限らない。Oppo傘下の複数ブランドでは、ミドルレンジモデルにも大容量バッテリーと高速充電を組み合わせる流れが進んでいる。価格帯を問わず「充電の不安を感じさせない」体験を提供することが、差別化要素として重要視されている。

あるリーク情報では、OnePlus Nord系の次世代モデルで5500mAhクラスの電池が検討されているとされる。更新日24/10/02の記事では、薄型化との両立が可能になった点が強調されていた。(Notebookcheck)

OppoとOnePlusが示す今後の競争軸

OppoとOnePlusの動向から見えてくるのは、電池技術が単なるスペックではなく、ブランド価値そのものになりつつあるという事実だ。充電の速さ、電池の持ち、そして長期使用時の劣化抑制まで含めた総合体験が評価軸になっている。

これは他社にも波及する可能性が高く、2025年に向けてスマートフォン市場全体が「電池体験」を中心に再編される兆しとも言える。数値よりも日常での安心感をどこまで高められるかが、次の競争を左右するだろう。

参照ソース（噂の出どころ）

・Oppo next-gen battery report（GSMArena）
・OnePlus charging strategy leak 24/09/18（Android Authority）
・OnePlus Nord battery capacity rumor 24/10/02（Notebookcheck）