AMDの次世代GPUについて、「Radeon PTX」という名称が浮上し、RDNA 5アーキテクチャをベースに大幅な進化を遂げようとしているとの噂が続いています。ここ数週間のリーク情報をもとに、注目ポイントと注意点を整理します。

「Radeon PTX」の意味とブランド変更の可能性

AMDはRDNA 5世代のGPUで、新たに「Radeon PTX」というブランド名を用いる可能性が報じられています。この名前は、おそらく「Path Tracing(経路追跡)+X」を込めたもので、NVIDIAのRTXがRay Tracing (RT) + Xという構造を取ったのと似たブランディング戦略という見方があります。(TweakTown)

RDNA 5の主要スペックと性能予測

複数のリークから、RDNA 5 / PTXとされるGPUには以下のような特徴があるといわれています。まずトップダイ構成(最上位モデル)では96のCompute Units(CUs)を搭載する見込みで、既存のRDNA 4構成と比べて大きな性能向上が期待されます。(PCGamesN)

さらに、「1 CUあたり128コア」という構成案が出ており、トップモデルでは12,288コアという膨大なコア数が見られるという予測もあります。中レンジ〜下位モデルも40CUs、24CUs、12CUs構成など複数レベルの展開が想定されています。(Wccftech)

メモリ構成と設計の工夫

RDNA 5世代のPTXでは、従来のGDDRメモリだけでなく、LPDDR系メモリ(LPDDR5X、LPDDR6など)を採用することでコストと効率を改善しようという案があります。特に中・下位モデル(AT3、AT4など)でこのLPDDR系が採られる可能性が高いようです。(Overclock3D)

また、VRAM容量の予想としては、トップモデルでは32GB以上、中〜下位モデルでも12〜24GBというレンジが挙がっています。大容量化を見据えたバス幅の設計(例えば384-bitや512-bitなど)やキャッシュ/Infinity Cacheの強化も、帯域・遅延対策として組み入れられる可能性がある、とのことです。(Wccftech)

RDNA 5のラインナップとリリース見通し

リークでは、GPUの型番として「Alpha Trion(AT)」シリーズの呼称が使われており、AT0が最上位、AT2〜AT4などが中・下位にあたるモデルとされています。(TweakTown)

また、デスクトップ用途だけでなくノートPCやモバイル向けGPUもこれらのダイを共有する方向があり、AT3/AT4モデルはデスクトップとモバイルで同等のCompute Unitsなど仕様を共通化する可能性が指摘されています。(Club386)

リリース時期については、2026年末から2027年を見込む情報が多く、「Path Traced Games(経路追跡対応ゲーム)」を見据えた設計になるとの見方が強まっています。(TweakTown)

注意すべき点と未確定要素

これらの情報の多くはリークや推測に基づくものです。例えば、「LPDDRメモリ採用」が真実でも帯域がどれだけ確保できるか、「どのくらいの消費電力で動作可能か」といった設計上の制約が未だ明らかになっていません。更に、ブランド変更(Radeon → Radeon PTX)が正式に発表されたわけでもないため、名称やスペックはいずれも流動的です。

また、最上位モデルの価格設定や供給体制、実際のゲーム/レイトレーシング性能の実装状況など、「理論上の性能」が実際の体感へどの程度反映されるかには慎重になる必要があります。

まとめ

現在のところ、Radeon PTXと呼ばれるRDNA 5世代GPUは、パストレーシング対応など最新技術を重視した大きな進化が見込まれています。上位モデルでは驚異的なコア数・メモリ構成が予想され、中〜下位モデルでもコスト・効率を意識した設計が検討されているようです。

ただし、正式発表前である以上、これらはあくまで噂に過ぎず、実際にどこまで実現するかは不透明です。今後AMD・信頼できるリークソースからの公式情報の動きに注目したいところです。

参照ソース(噂の出どころ)

コメントを残す

Trending